カナダ・サスカチュワン州、予算投入し受入れ強化、教育旅行も提案

  • 2005年10月31日
 カナダ・サスカチュワン州観光局社長・最高経営責任者(CEO)のロイ・アンダーソン氏、国際マーケティング部長のテッド・ホーナング氏が来日し、同州の現状や今後の展開を語った。サスカチュワン州はアルバータ州の東に位置し、日本からはバンクーバー、カルガリー、ミネアポリスを経由してアクセスが可能。昨年のサスカチュワン州の日本人訪問者数は7700名ほどだ。アンダーソン氏は今回の日本訪問、また毎年開催するカナダ最大のトレード・ショー「ランデブー・カナダ」を通し、日本の旅行業界においてサスカチュワン州の関心の高さを実感。また、日本経済が回復基調にある現状を踏まえ、同州を「カナダの新しいデスティネーション」として今後の訪問者の増加を期待し、着実な増加に向けた取り組みを行う方針を示した。
 今後2年から3年の期間、サスカチュワン州は合計30万カナダドル(約3000万円)を同州の観光業界に投資することが決定している。この予算は、現地ツアーオペレーターの教育や同州の観光の現状分析など、主に受入れ態勢の強化を図る目的で使われる。

 また、先日開催されたカナダ・ワークショップ「カナタ2005」において、旅行会社に対し、サスカチュワンへの旅行客誘致を目的に具体的な旅程を明示。アルバータ州へのパッケージツアーの日程に、サスカチュワンでのアウトドア体験や文化遺跡見学など予定を組み込むことや、雄大な自然を活用したファームステイやホームステイなどを例示したという。また、こうした体験型の滞在を教育旅行として展開させ、定番デスティネーションであるバンクーバーやヴィクトリアに次ぐ、カナダ教育旅行の訪問先としての位置づけを確立する計画も紹介。こうした提案について、旅行会社からの反応についてアンダーソン氏は「日本の旅行業界は常に新しいものを追い求め、それらに対し強い興味を示している。サスカチュワン州が現在のカナダ旅行における新素材、デスティネーションとして日本の旅行会社からの高い関心を得られた」と、好感触を強調し、今後への期待感をあらわした。