シンガポール、09年までに新施設の登場で新たな魅力を提供へ

  • 2005年9月9日
 シンガポール政府観光局とシンガポール航空(SQ)はこのほど、共同でワークショップ、セミナーを開催した。セミナーでは、シンガポールが2009年に向けて大規模なカジノやコンベンション施設を建設し、従前と比べ充実したデスティネーションへ変貌することを強調。特にここ数年、減少傾向にある日本人訪問者の増加を目指し、高い安全性と快適性を実現し、バラエティに富んだシンガポールの魅力を提供していく。
 SQは、世界最高水準の安全、利便、快適さにこだわり、ファミリー、グループ、MICEと広範囲な客層に信頼を得ているとアピール。所有機材の平均機齢5年8ヶ月、運航・客室・地上とそれぞれの職員に対する研修も毎年のように実施しており、ハードとソフトの両面で安全、快適さの裏づけを示す。

 シンガポールは過去10年、日本人訪問者数が約120万人から約60万人と半減。2004年度にシンガポールへの訪問者数が833万人で過去最高を記録したことを考慮すると、日本市場は世界的な趨勢とは逆の傾向にある。これについてツーリズムマーケティング研究所マーケティング事業部長の高松正人氏は「日本には新しいシンガポールの情報が必要になっている」と指摘する。交通アクセスなどのインフラは充実して、初めて海外旅行をする消費者に適したデスティネーションであり、多様性のある文化、食事、アトラクションで世代を問わず楽しめる。こうしたシンガポールの奥深い魅力を、「新しい角度で提案することが重要」と提案した。