ANA・JAL、11~12月の燃油サーチャージ引き上げ 欧米線は往復12万4000円、政府補助も負担増

  • 2026年10月15日
ANA・JAL

 ANAとJAL/日本トランスオーシャン航空(JTA)は、2026年11月1日から12月31日までに発券する日本発国際線の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を引き上げる。

 北米・欧州などの長距離路線では、ANAが片道5万5000円から6万2000円、JALが5万円から6万2000円となり、単純往復では両社とも12万4000円となる。中東情勢を踏まえた政府の航空機燃料への補助効果を反映し、本来の算定基準より1段階低い水準を適用するものの、燃油価格の上昇によって旅行者の負担は増加する。

燃油価格上昇、政府補助で「2万4000円基準」を適用

 燃油サーチャージは、シンガポールケロシン市況価格を基準に一定期間ごとに見直される。JALによると、今回の算定対象となる2026年8~9月のシンガポールケロシン市況価格の2カ月平均は1バレル159.19米ドル。これに同期間の平均為替レート1米ドル157.61円を乗じた円貨換算額は2万5089円となり、前回算定時の2万1417円から3672円上昇した。

 通常であれば、JALでは2万5000円基準のゾーンTに相当するが、政府による航空機燃料への緊急的激変緩和措置の補助効果を踏まえ、1段階低い2万4000円基準のゾーンSを適用する。ANAも同様に、通常の算定では「2万5000円以上2万6000円未満」のテーブルに相当するところ、特例として「2万4000円以上2万5000円未満」のテーブルを適用する。

 前回の9~10月発券分では、両社とも政府補助の効果を反映し、通常より1段階低い2万円基準を適用していた。今回も補助措置は継続されるが、燃油市況の上昇により適用水準が引き上げられる。

ANAは長距離路線で往復1万4000円の負担増

 ANAの11~12月発券分は、全方面で引き上げとなる。欧州・北米・中東・オセアニアなどの長距離路線では、9~10月発券分の片道5万5000円から7000円引き上げて6万2000円とし、単純往復では1万4000円の負担増となる。

 ハワイ・インド・インドネシア線は片道3万5800円から3万8500円、タイ・シンガポール・マレーシアなどは2万7300円から3万2000円に引き上げる。韓国・ウラジオストク線は6500円から7100円となる。

ANA 国際線燃油特別付加運賃(1人・1区間・片道)
路線 9~10月
発券分
11~12月
発券分
値上げ幅
欧州・北米(ハワイ除く)・中東・オセアニアなど 55,000円 62,000円 +7,000円
ハワイ・インド・インドネシア 35,800円 38,500円 +2,700円
タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア 27,300円 32,000円 +4,700円
ベトナム・フィリピン・グアム・パラオ・モンゴル 19,300円 21,500円 +2,200円
中国・マカオ・台湾・香港 14,300円 15,100円 +800円
韓国・ロシア(ウラジオストク) 6,500円 7,100円 +600円

※日本を旅行開始国とする場合の金額。成田~メキシコシティ線など一部路線には例外がある。

JALは欧米線で往復2万4000円増

 JAL/JTAも11~12月発券分の燃油サーチャージを全方面で引き上げる。北米・欧州・中東・オセアニア線では、片道5万円から1万2000円引き上げて6万2000円とし、単純往復では10万円から12万4000円となる。

 ハワイ・インドネシア・インド・スリランカ線は片道3万900円から3万8500円に引き上げ、単純往復では7万7000円となる。タイ・マレーシア・シンガポールなどは片道2万6000円から3万3200円、グアム・フィリピン・ベトナムなどは1万7500円から2万1500円に引き上げる。

JAL/JTA 国際線燃油特別付加運賃(1人・1区間・片道)
路線 9~10月
発券分
11~12月
発券分
値上げ幅
北米・欧州・中東・オセアニア 50,000円 62,000円 +12,000円
ハワイ・インドネシア・インド・スリランカ 30,900円 38,500円 +7,600円
タイ・マレーシア・シンガポール・ブルネイ・ロシア(ノヴォシビルスク) 26,000円 33,200円 +7,200円
グアム・パラオ・フィリピン・ベトナム・ウランバートル・ロシア(イルクーツク) 17,500円 21,500円 +4,000円
東アジア(ソウル・釜山・済州・ウランバートル、沖縄~台北・高雄を除く) 12,400円 16,000円 +3,600円
ソウル・釜山・済州・極東ロシア、沖縄~台北・高雄 5,900円 7,100円 +1,200円

※日本を旅行開始国とする場合の金額。政府認可状況などにより、金額や適用期間が変更される場合がある。