[ラトビア視察レポート]世界遺産リーガから森・海・湖へ 伝統の暮らしとウェルネスを巡る
西部:海辺の保養地ユールマラへ。ユニークな琥珀拾いやスパでのくつろぎ
リーガを出発して、西へ車やラトビア鉄道で約30〜40分のユールマラへ。緑も豊かな海辺の街には、優雅なアール・ヌーヴォー様式の家や分譲の豪華な別荘も並び、高級保養地として有名なのだそう。
まず、昔の漁師の村をそのまま保存した「ユールマラ野外博物館」を見学の予定だったが、1週間ほど前の悪天候の影響で足元が悪くなっており中止。代わりに自然公園内の美しい松林をゆっくりと散策してバルト海を望むビーチまで出た。途中でポルチーニ茸をわんさか収穫している地元の人に出会う。乱獲でない限り、キノコなどの収穫も許されており、そのまま暮らしに結びついているラトビアの自然の豊かさを感じる。
約25kmの白砂のビーチ。ここで、一同を夢中にさせたのが「琥珀拾い」。琥珀は、数千万から数億年前の樹脂が化石化したものでこの沿岸ではよく見つかる。一人が「あっ、あった!」と見つけると我も我もと夢中になって琥珀を探した。これはアクティビティとして十分成り立つ楽しさだった。
新旧さまざまな別荘やホテルの並ぶユールマラの中心街に戻り、投宿の「バルティク・ビーチ・ホテル&スパ」へ。海水を利用したプールや海辺で採れる琥珀で囲まれたサウナ、木の乾式サウナ、ハマム内でのスクラブや、ミストサウナ内での泥パックなどラグジュアリーなスパ「The Garden」を体験。10分ほどサウナに入ってから水プールやクラッシュアイスで体を冷やす温冷体験をセルフで行う。気持ちよく発汗しながら整いつつ、終了後は驚くほど肌がスベスベになった。ラグジュアリーな施設だが、料金は2時間59ユーロ〜とお手頃だ。
東部:森と湖のラトガレ地方、豊かな自然のなかでの伝統的な暮らしを見る
多くの湖があり、緑豊かなラトビア東部のセーリヤ地方とラトガレ地方へ。リーガから車で3時間ほど。まず、イェーカブピルスにあるセーリヤ農家野外歴史博物館(セーリヤの農家)へ。
セーリヤ地方で実際に使われていた19世紀の農家の家屋を移築・復元しており、伝統的な農村の暮らしを体感できる。屋外に立つ農家の住宅、穀物倉・納屋、鍛冶屋、製粉のための風車小屋、サウナ小屋などを回る。農具・家具、生活備品も当時のものが置かれていて、どのような暮らしぶりだったかを、当時の農婦姿のスタッフが説明してくれる。サウナは、水が貴重だったことから川から水を汲んできて、スモークのサウナ小屋で入浴したそう。
ソープやボディスクラブ、キャンデーやバター、チョコレート作りなど、当時のやり方をアレンジしたアクティビティも開催する。博物館の入場料金3ユーロに各アクティビティは3ユーロ。50名までアレンジできる。
養蜂と酪農を営む「スィーマニー・ファーム」に移動して、伝統的な夏至祭の時期のチーズ(ヤニーシュ・シェールス)作りの実演を見たり、養蜂やジャム作りなどを視察し、試食もした。興味深いのは、ミツバチの羽音がリラックスをもたらすという「ビーセラピー」の宿泊小屋で、ベッドの下でハチが飼育されている。
そして、東部のガラス工芸で有名なリーヴァーニにある「リーヴァーニ・ガラス工芸博物館」を視察。一時期、ソ連市場に対する大量生産で成長するも、独立後、そうした市場がなくなり、コスト高などにより廃れたが、今は職人による伝統的な吹きガラス製品製作に活路を見出しているという。ラトビアの伝統的な食や暮らし、工芸品などについて知る1日だった。宿泊は、車で約1時間20分、レーゼクネにある家族経営の伝統的な木造小屋のゲストハウス「ザラー・サラ(緑の島)」で。夕食は、ズッキーニや野菜の鶏肉巻きのほか、豚脂を使った料理もあり、冬の寒さが厳しいラトガレ地方らしさを感じた。
» 次ページ:さらに東へ、湖と伝統の暮らしを訪ねる








