新しいフィジーの売り方――三世代、教育、アウトドア、旅行会社と拓く日本市場 パレシュ・パントCEOに聞く
AI時代だからこそ、旅行会社にできること
パント デジタルメディアは、旅行者に「このデスティネーションへ行ってみたい」というきっかけを与えるうえで役立ちます。しかし、旅行会社が果たせるのは、顧客が本当に何を求めているのかを理解することです。
例えば「フィジーでダイビングをしたい」とします。デジタルやAIで検索すれば情報は出てくるでしょう。しかし実際には、本人がダイビングをしている間に家族にも楽しんでもらいたいのか、どのようなリゾートに泊まりたいのか、ビーチ沿いなのか崖の上なのか、国内線を使うのか陸路で移動するのかなど、考えなければならないことがたくさんあります。
場合によっては、目的のダイビングスポットまで長時間の船移動が必要かもしれません。小型船での移動が必要でも、家族がそれを望まないこともある。あるいは、本格的なダイビングではなく、リゾートに滞在しながらレクリエーションとして楽しみたいだけかもしれません。
商品知識を持った旅行会社であれば、顧客のニーズを把握し、多くの選択肢の中から適切なものを絞り込み、より良い提案ができます。そこに旅行会社の重要な役割があります。
Mataiで「ビーチの先」まで提案できる旅行会社へ
パント そうです。旅行会社には、フィジーについて漠然と知るだけでなく、個々の商品やアクセス方法まで具体的に理解してもらうことが重要だと考えています。
例えば、旅行者が熱帯雨林を体験したいけれど小型機には乗りたくないのであれば、陸路でアクセスできる別のリゾートを提案することができます。そうした選択肢を旅行会社が理解していることが重要なのです。
今回、日本語版のFiji Matai Specialist Training Programmeを開始しました。オンラインで無料で受講でき、食、気候、アクセス、日本各地から成田を経由してフィジーへ行く方法、販売手法、市場で提供されているスペシャル情報、モデルコースなど、基本的な情報を幅広くカバーしています。
パント フィジーはビーチデスティネーションです。しかし、それだけではありません。日本人はアウトドアも好きです。フィジーにはトレッキングやハイキングができる場所がありますし、バードウォッチングもできます。Mataiを通じて旅行会社にフィジーへの理解を深めてもらい、こうした「ビーチの先にあるフィジー」まで提案できるようになってほしいと考えています。
「一歩ずつ、着実に」日本市場を育てる
パント まずは「ありがとうございます」と伝えたいです。私たちを信頼し、フィジーを販売してくださっていることに感謝しています。
これから日本チームは旅行業界との関係をさらに強化し、フィジーについてより広く伝えていきます。FAMやMataiなどの取り組みも組み合わせながら、旅行業界と一緒にフィジーの魅力を広げていきます。まだ小さな一歩を踏み出したところですが、これは明確な戦略に基づくものです。一歩ずつ、着実に進めていく。そして航空会社からの支援も得られれば、フィジー政府観光局 、日本の旅行業界、航空会社が一緒になって、日本市場を成長させることができると考えています。そして、一度フィジーを訪れて終わりではなく、また戻ってきてもらえる市場にしたいと思っています。
そのためには、再訪する理由を提供し続けなければなりません。日本でも東京と沖縄がまったく違うように、フィジーにも地域ごとに異なる魅力があります。旅行会社とのパートナーシップやMataiは、そうした多様なフィジーを伝えるうえでも非常に重要だと考えています。


