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旅行詐欺被害、3割が経験 マカフィー調査で“安さ重視”のリスク浮き彫りに

  • 2026年5月21日

 マカフィーは、日本在住の18歳以上1000人を対象に実施した「より安全な夏の旅行調査」の結果を発表した。物価高を背景に旅行者の“価格重視”傾向が強まる中、旅行詐欺の被害経験やリスク行動が依然として多い実態が明らかとなった。AI技術を悪用した巧妙な詐欺への不安も高まっており、旅行中のオンラインセキュリティ対策の重要性を訴えている。

 調査によると、回答者の62%が今後12カ月以内の旅行を予定しており、70%が旅行予約時に「できるだけ安い価格」を重視していると回答した。一方で、44%が前年より旅行費用の上昇を実感しており、21%はこれまで以上に低価格プランを積極的に探すようになったという。

 こうした消費者心理を背景に、旅行関連詐欺への接触も増加している。42%が過去1年以内に旅行キャンペーンや特別オファーを見聞きした経験があると回答し、89%は期間限定をうたうオファーに「すぐ予約しなければならない」と感じた経験があるとした。さらに23%は、魅力的な特典を逃したくないとの理由から、詐欺の警告サインを無視した経験があると回答した。

 旅行関連詐欺の被害経験については、全体の30%が「被害に遭ったことがある」と回答した。具体例として、偽の旅行プランやプロモーション、実態と異なる宿泊施設写真などが挙げられた。被害者の58%は金銭的損失を経験しており、そのうち62%が4万6300円を超える損害を受けたとしている。

 また、49%が「AIの進化により旅行詐欺が巧妙化し、見分けにくくなっている」と回答した。旅行業界においても、AI生成コンテンツを悪用した偽広告や偽サイトへの警戒強化が求められる状況となっている。

 旅行中のデジタル行動にも課題が見られた。41%が「旅行中の方が日常生活より詐欺を心配している」と回答する一方で、35%が公共Wi-Fiを利用し、31%がQRコードを読み取ってサービスを利用していることが分かった。さらに14%は旅行状況をSNSでリアルタイム共有し、9%は公共Wi-Fi接続中に銀行口座や金融系アプリへアクセスしているという。

 マカフィーのアジア統括代表タイラー・マクギー氏は、「旅行シーズンは詐欺師にとっても活動が活発化する時期であり、旅行者は慣れない環境で判断力が鈍りやすい。少しでも不審に感じた場合は、すぐ行動せず確認することが重要」とコメントした。

 同社は旅行前の対策として、不審なリンクや偽サイトへの注意、宿泊施設情報の確認、セキュリティソフト導入などを推奨している。また旅行中は、VPN利用による安全な通信環境の確保や、QRコード詐欺対策、SNS投稿の慎重な運用などを呼び掛けている。