ナビタイムジャパンは、訪日向けナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」の利用状況から、23年11月～24年10月に訪日旅行者が訪れた人気の温泉地の分析結果を発表した。

　それによると、アジアの旅行者からは、直行便が就航する空港からアクセスしやすい温泉が上位に。1位の由布院温泉の周遊状況では福岡からの移動が最も多いことから、福岡を起点に公共交通機関を利用して訪れることができるアクセスの利便性が人気の一因と考えられる。

　一方、欧米豪では主要空港から少し離れた中部や日本海側の温泉も上位にランクイン。1位となった箱根湯本温泉の周遊状況では東京からの移動が最も多く、こちらも公共交通機関で行きやすい点がランクインした要因の一つであるとうかがえる。

　また、国別による分析では、和歌山の南紀白浜温泉に中国からの旅行者が多く訪れていることがわかった。白浜町観光課によると、以前から中国からの訪問は多かったが、今年は「段違いに増えている」。露天風呂の崎の湯には朝8時前から入浴に訪れる旅行者もいるとのこと。

　そのほか、オーストラリアからの旅行者が滞在する温泉地の2位から4位には順に、長野・湯田中渋温泉郷、長野・野沢温泉、北海道・ニセコ温泉郷、とスキー場が隣接する温泉地が入った。野沢温泉マウンテンリゾート観光局によると、現地の夏の時期が日本の冬となるため夏季休暇を利用しての滞在が多い。ピーク時は月単位の長期滞在やワーキングホリデーを利用した就労者もいるようだ。