エヌエヌ生命保険が、今年2月に全国の中小企業経営者7232名を対象に行った調査によると、全体の37.2%が24年度中の賃上げを「予定している」と回答し、旅行業関連（宿泊・旅行代理店）の回答では、31.0%が「予定している」と答えたことがわかった。

　全回答者数の内、旅行業関連の回答者数は58名と多くはないものの、賃上げを予定する割合は全業種の中で5番目に低かった。

　一方で、旅行業関連で賃上げを予定している18名の内、7名（38.9%）は賃上げ率「5%以上」を予定しており、全業種の中でも賃上げ予定率は高い傾向にあるようだ。

　その他、全体の回答から、賃上げをする理由は「モチベーション向上」「従業員の⽣活を守る」「物価上昇への対応」がTOP3となり、賃上げをしない理由は「業績が改善する⾒通しがつかない」「価格転嫁が難しい」「人件費以外のコストが増加している」との回答が多かった。

　このほど業界内では、HIS、日本旅行、パレスホテル、リゾートトラストなどによる賃上げの動きが見られたが、今後中小へもその動きが波及されるか注目される。