では、個人情報保護対策の目的は何なのでしょうか、この目的を明確にするためには、会社で扱っている個人情報を調べることから始め、会社の業務にどのようにかかわっているかを明確にすることが必要になります。この段階を現状把握と言います。そして、会社にとって重要な情報を特定します。会社で保有している個人情報と言っても、全ての情報が必要なわけではありませんし、例外的な物も存在します。また、件数も要素になります、100件なのか10万件なのかでも重要度は異なります。業務にとって必要不可欠な情報なのかどうかも考慮する必要があります。また、持っている必要の無い情報もあると思います。会社にとって重要な情報を特定することができれば、個人情報保護の対象となる個人情報が決まります。このことと、会社の業務内容を照らし合わせれば、個人情報保護対策の目的が明確になります。単純な話では、Webで通販を行っている会社が顧客情報を1万件持っていれば、通販の顧客の個人情報を安全に管理して顧客の信用を得て売り上げを増やすことになります。BtoBのビジネスを行っているのであれば、扱っている個人情報の数には関係なく、その会社に情報を預けても大丈夫かと言った、会社の安全性、信頼性を向上させることになります。実際にはもっと複雑だとは思いますが、できるだけ単純化して考えた方がわかりやすく、明確な目的となります。
目的が明確になれば、上記の4つの対策の何を行えば良いかが判断できますし、余計な対策を行わなくても済みます。場合によってはもっと沢山の厳しい対策を行う必要性が出てくることもあります。
例えば、プライバシーマークの取得が必要かどうかも、判断できます。
プライバシーマークを取得する事は対策ではありません、個人情報保護対策が行われている証明でもありません。でも、外部に向かってマークを表示する事により、その会社の個人情報保護に対する姿勢が見えます。顧客から見ると一つの判断材料にはなりますし、個人情報保護の対策が行われている事はわかります。BtoBの場合でも、同じ条件であれば、マークの取得の様に分かり易い判断材料があれば有利になります。個人情報保護対策を行っていますと言うよりも、プライバシーマークを取得していますと言ったほうが、相手に多くの情報を出さなくても理解してもらえることになります。
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