前にも話しましたが、個人情報の流出経路としては、実はPCの比率はそれ程高くありません。
紙媒体の方が圧倒的に多いのです。でも、見方を変えると恐ろしい事実が潜んでいます。
紙媒体の場合、1枚の紙に書かれている個人情報の量はそんなに多くはありません。
表形式のものであったとしても1枚あたり50〜60件程度ではないでしょうか。そうすると新聞で
見かける100万件規模の流出であれば、2万枚の紙が必要になります。そんなに大量の紙を持ち
歩くことはまずないでしょう。紙媒体からの流出の可能性は、確かに高いのですが、1回当たりの
流出件数は必ずしも多くないのです。たまに廃棄するためにダンボール箱に入れた物を丸ごと紛失
したようなケースもありますが、一般的には数枚の流出です。
ところが、PCからの流出の場合は違います、1つのファイルに500万件の個人情報が
入っていることもあります。1台のPCで考えたとき、一体どれだけの個人情報が入っているか
分からないことの方が多いです。
PCからの情報流出は、1回当たりの件数が紙媒体のそれに比べて
非常に多いのが特徴になります。
このことは非常に重要で、PCだけでなくネットワーク機器やサーバ機器といった機材も含めて、
物理的、技術的対策を要求されるのは、この特徴に大きく関係しています。 |