現地レポート:インド・アッサム、自然の魅力-リバークルーズやサファリも

  • 2013年3月28日

アッサムでインドの自然を体験
リバークルーズや世界自然遺産でのサファリも

世界自然遺産のマナス国立公園でサファリ
象に乗っての見学やナイトサファリも

マナス国立公園のゲートに隣接するバンスバリ・ロッジのロビーマナス国立公園。サファリに出かけると、一面の大平原が広がる   アッサム州にあるもう1つの世界自然遺産が、マナス国立公園だ。グワーハーティーからは137キロの距離で、車で約5時間かかる。公園の面積は510キロ平方メートルを誇る。入園ゲートはいくつかあるが、最もポピュラーなのが、バンスバリゲートだ。ロッジがゲート目前にあるが、かつて英国人の別荘だったこともあり、コロニアルな雰囲気に満ちている。ロッジでは、旅行者がディナーをとることができ、ディナー前には地元の村民による伝統舞踊が披露されることもある。

サファリのハイライト、インドサイと遭遇。マナスでは遭遇率が非常に高い  マナス国立公園でのサファリはジープが基本だが、事前に予約をすれば象の背に乗る「エレファント・サファリ」も可能だ。カジランガやマナスは、インド政府が1973年から「プロジェクト・タイガー」と呼ばれる野生動物保護政策に本腰を入れており、ベンガル・タイガーをメインに、インドサイ(一角サイ)などの希少動物の保護に積極的に取り組んだ結果、生息数減少に歯止めがかかり始めた。世界でも希少な動物に遭遇できる確率が高い国立公園なのである。

クジャクとも遭遇。マナスはまさに野生の王国だ  マナスでは、インドサイの遭遇率が非常に高く、間違いなく遭遇できると言っても過言ではない。他にはアジアゾウやバッファロー、野生のクジャクなどがツーリストを迎えてくれる。また、ベンガル・タイガーと遭遇を求める旅行者には、ナイトサファリも用意されている。夜行性のベンガル・タイガーは、昼間よりも夜間に出会える確率が高いためだ。

 なお、マナス国立公園はモンスーンの時期にあたる6月から9月の間は閉園される可能性もあるため、ツアー造成の際には注意が必要だ。


直行便増便で利便性向上
自然をアピール、多彩な商品の造成へ

 日本からインドへのアクセスは、昨年から格段に増えた。日本航空(JL)が2012年10月29日から成田/デリー線を2便増便し、デイリー運航を開始。機材はボーイングB777-200ERで、プレミアムエコノミーシートの提供も開始した。

 増便の背景には経済発展の続くインドへのビジネス需要の高まりがあるのは間違いないといえよう。しかし、今後はさらなる観光需要を呼び起こす必要にも迫られている。壮麗なタージマハル(アグラ)や首都デリーを楽しみ、ジャイプールの史跡を巡る「ゴールデントライアングル」はインド初心者には格好のコースである。しかし、多彩な魅力を持つインドを幅広く紹介し、さらなる需要喚起に務めても何ら不思議ではない。インドで満喫するワイルドライフは、その一端を担うだろう。

取材協力:インド政府観光局
取材:長川 貴博