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現地レポート:メキシコ、人気コースにプラスの魅力-カンクン&メリダ

  • 2012年11月22日

人気のユカタン半島の魅力をさらに探究
ターゲットを絞ったアコモデーションの訴求を

中庭部分の吹き抜けを利用したレストラン。「ピエドラ・デ・アグア」

思わず泊数を延ばしてしまう
個性的な3つのホテル

観光に疲れたら、中庭に設けられたプールでひとやすみ。「ロサ&チョコラテ」

 メリダには客室数が300室近いハイアットリージェンシーメリダなどの大型ホテルがあり、従来のツアーではこうしたホテルが利用されることが多い。しかし、今回のFAMではコロニアル調のホテルとふたつの小さなブティックホテルを訪問することができた。いずれもこの土地に古くから残る建物を利用したもので、こうしたアコモデーションを利用すると、従来のツアーコースに新鮮味が増し、ターゲット層に新たな可能性が広がる。

メリダから小1時間ほどの距離にある「ホテル・アシエンダ・テモソン」

 まずはメリダ郊外のテモソンにあるスペイン統治時代の荘園を改装したコロニアル風の「ホテル・アシエンダ・テモソン」。広大な敷地にレストランやプールのあるメイン棟、全部で28ある客室、そしてサイザル麻をつくった工場跡などが点在する。スターウッド・ホテル&リゾートのラグジュアリー・コレクションのホテルで、ゆったりとした雰囲気の中でくつろげる。ホテル内のレストランはメイン棟の2階部分に位置し、外からは気持ちの良い風が吹き込み、中からは美しい庭園が見渡せる。もちろん料理の味も抜群だ。

太陽の恵みを受けて育った野菜は、味わいが濃くてとても美味しい。メキシコ料理は日本人の口にも合うだろう

 また、メリダの中心地、ソカロのすぐ側という立地の「ピエドラ・デ・アグア」。1845年に建てられた建物の内部を改装して使用しているため、内装はとても趣がある。20室ある部屋はすべてスイートタイプで、うち2室がプレジデンシャル・スイートとなっている。本来は吹き抜けだった部分をガラスで覆い、天候に左右されないレストランとして使用。裏庭部分にはバーを、地下には1日1組限定の予約制レストランを設けている。小さいながらも重厚なつくりのこのホテルは、どちらかというと熟年層に向いているようだ。

 「ロサ&チョコラテ」(バラとチョコレート)という、ちょっと変わったネーミングのホテルも、建物自体は約120年前の住宅を改装したものだ。ピンクの外壁、緩やかなカーブを描いたアーチ状のドア部分、吹き抜けになったバスなど、特に女性に高い人気があるという話も頷ける。客室数は3部屋のスイートを含め全17室。チョコレートを使ったマッサージをするスパ、プールなども備える。メリダ中心地まではタクシーで約20分の立地だが、それを苦にしないカップル向きだ。