鳥取にもふっこう割、1億円で商品造成支援-観光庁

 観光庁は12月6日、「鳥取県応援プログラム」を取りまとめた。10月21日に同県中部で発生した地震の風評被害を払拭し、観光需要の早期回復をめざすもので、国内旅行と訪日旅行のそれぞれについて、誘客に向けた取り組みを示した。同庁はすでに日本政府観光局(JNTO)と協力して訪日プロモーションを展開するなど支援に着手しているが、同プログラムではさらに、鳥取県を訪れる国内旅行商品を造成する旅行会社を支援する「とっとりで待っとりますキャンペーン」の実施などを盛り込んだ。

 「とっとりで待っとりますキャンペーン」では、同庁が鳥取県に対して旅行会社の支援に充てるための補助金を交付。県は旅行会社に同キャンペーンを活用したツアーの造成や販売を依頼し、旅行会社は消費者にツアーを割引価格で販売する。旅行会社は販売実績を県に報告すると、割引分の補助金を受け取ることができる。交付要項の詳細については検討中だが、同庁の16年度予算から1億円を充てる予定という。

 対象となるツアーは、2017年1月から3月までに鳥取県内の東部・中部・西部のいずれかに宿泊し、さらに宿泊エリアとは別のエリアの観光施設を1拠点以上訪れる2万円以上のツアー。支援額は旅行代金の2分の1とした。

 観光庁は日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業協会(ANTA)に対して旅行商品の造成を働きかけるほか、テレビや雑誌などのメディアを鳥取県に招致する考え。そのほか、ウェブサイトなどでの情報発信などを引き続き支援する。

 訪日旅行の誘客に向けては山陰インバウンド機構などと連携し、すでに韓国の旅行会社やメディアを鳥取市、大山町、境港市などに招聘済み。広域観光周遊ルート「縁(えん)の道~山陰~」を紹介する多言語ガイドマップとパンフレットの作成も開始している。そのほか、これまで展開してきた宿泊施設や公共交通機関、外国人観光案内所に対する受入環境の整備支援については、第2次補正予算を活用して重点的な支援を実施するという。