中部、LCC用新ターミナル開業へ、19年度上期に
中部国際空港は3月31日、LCC向けの新しいターミナルビルを建設し、2019年度上期を目途に供用を開始すると発表した。LCCの新規就航や増便が続き、今後も急速に路線が広がる見通しのなか、LCCのビジネスモデルに適したターミナルを新設し、既存施設の混雑緩和や定時運航率の向上、LCCの中部拠点化の促進をめざす。
建設予定地は空港島南側の臨時駐車場エリア。同日に開催した記者会見で同社代表取締役副社長の各務正人氏は、ターミナル施設などの詳細は未定である旨を説明した上で、予定地については「関空や成田のLCCターミナルと同規模のターミナルを整備できるだけの広さはある」と語った。16年度からターミナル施設の規模などの検討に着手し、LCC各社からのヒアリングなどをおこなう計画だ。
中部は13年3月、LCCとFSCを対象にした新たなターミナルを14年の後半に開設すると発表。中部の第2拠点化を表明していた旧エアアジア・ジャパン(現バニラ・エア)の要望を受けたものだったが、同年6月に全日空(NH)とエアアジア(AK)が提携を解消したたことで、計画は延期となっていた。
各務氏は、エアアジア・ジャパンが今夏に中部を拠点として運航を開始することなどにより、LCCの航空便数に占めるシェアが拡大していることを説明。その上で「以前のターミナル計画を白紙に戻し、まったく新しい計画を定めた」と説明した。16年夏ダイヤ期初におけるLCCのシェアは国際線で約19%、国内線で約11%に上る。