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ANAHD、14年度上期売上高は羽田効果で過去最高、各利益大幅増

  • 2014年10月30日

▽通期の業績予想は据え置き、「リスクヘッジは既に終了」

 旅行事業の売上高は1.9%減の890億円、営業利益は0.5%減の27億円だった。海外旅行は羽田発着枠の拡大に伴い、主力商品の「ANAハローツアー」を拡充して地方発の需要を獲得。訪日旅行の取扱高も前年を上回ったが、国内旅行では「旅作」の一部を新会社のANAじゃらんパックで取り扱うことになったため、売上高・営業利益ともに前年を下回った。

 そのほか、商社事業はリテール部門などが好調で、売上高は13.9%増の613億円となった一方、円安の影響などにより営業利益は2.3%減の18億円となった。航空関連事業は空港地上支援業務の受託増などにより、売上高は17.1%増の1089億円、営業利益は40.4%増の52億円となった。

 下半期の見通しについては、為替の円安傾向やエボラ出血熱のパンデミックなど、各種のリスクが考えられるが、引き続きコスト構造改革などに取り組むとし、通期連結業績予想の数値を据え置いた。殿元氏は、円安傾向については減益リスクとなることが考えられるものの、「必要なヘッジは期初時点で終了している」と説明。上期においても「影響は軽微だった」と述べた。エボラ出血熱については、SARSや鳥インフルエンザの発生時と同様、適切な対応に努めるとし、「旅客の減少は見込んでいない」と伝えた。

 通期の連結業績予想については、売上高は6.2%増の1兆7000万円、営業利益は28.8%増の850億円、経常利益は28.1%増の550億円、当期純利益は85.3%増の350億円を見込む。