カタール航空、羽田発初便はほぼ満席、今夏は搭乗率80%想定
カタール航空(QR)は6月18日、3本めの日本路線となる羽田/ドーハ線のデイリー運航を開始した。羽田発の初便搭乗率は就航キャンペーンなどが奏功してほぼ100%になった一方、ドーハ発は販売期間の短さや、早朝発による接続便の少なさなどから50%程度にとどまったという。19日の記者会見では、来日した同社CEOのアクバ・アル・バクル氏が、拡大する同社ネットワークによる利便性などをアピール。ボーイングB787-8型機による集客や燃費効率の向上などにも期待を示した。
アル・バクル氏は会見において、羽田発便の約8割が以遠需要であることを説明。その上で、同社が人気の高いヨーロッパだけでなく、中東やアフリカ、さらには日系人の多いブラジルなど、日本市場にとって魅力的なデスティネーションを多く有していることをアピールした。
あわせて、昨年10月にワンワールドに加盟し、中東の航空会社では初めて、グローバル・アライアンスのメンバーとなったことについて言及。「アクセスできる都市が143から約800に増えた」と説明するとともに、「ネットワーク拡大のためにアライアンスは重要」と強調した。なお、QRは羽田/ドーハ線を日本航空(JL)とコードシェアしているが、今後は全日空(NH)とコードシェアをおこなっている関空線、成田線についても、JLとのコードシェアに移行するとした。
本誌の取材に応えた同社東京支店長の高橋亮介氏は、羽田/ドーハ線の今後の予約状況については堅調との見方を示し、今夏は羽田発便で約80%、ドーハ発便も60%から70%程度のロードファクターを見込めるとした。羽田発便が深夜1時に出発するハンデについては、午前中にドーハに到着して他の便に接続できるメリットの方が大きいと説明。地方発需要の取り込みにも積極的に取り組みたい考えだ。ただし、ドーハ発便が深夜に羽田に到着する点については今後の課題だという。
同じくデイリー運航をおこなっている成田/ドーハ線との関係については、ビジネス需要が売り上げの半分近くを占める羽田線と、それ以外の需要が多い成田線は別物との見方を示し、「今後も主力は成田」と説明。カニバリゼーションの心配はないとした。
▽QR 羽田/ドーハ線運航スケジュール
QR810便 DOH 07時35分発/HND 23時25分着(デイリー)
QR811便 HND 01時00分発/DOH 06時00分着(デイリー)