東京都が観光振興計画、20年外客2500万人、消費2.7兆円へ

  • 2016年12月28日(水)

 東京都はこのほど「東京都観光産業振興実行プラン2017(仮称)」の中間取りまとめをおこない、2020年の訪都外国人旅行者数として15年比約2倍の2500万人、24年については3000万人を掲げた。外国人リピーター数の目標は20年が1500万人、24年が1800万人。消費額は20年に15年比約2.4倍の2兆7000億円をめざすとした。国内からの訪都旅行については20年の旅行者数として6億人を、消費額は6兆円をめざす。

 同プランは12月に開催した「東京の観光振興を考える有識者会議」での議論により大筋を固めたもので、今後は1月11日まで実施するパブリックコメントなどを経て、最終的な取りまとめをおこなう。戦略としては「消費拡大に向けた観光経営」「集客力が高く良質な観光資源の開発」「観光プロモーションの新たな展開」「MICE誘致の新たな展開」「外国人旅行者の受入環境の向上」「日本各地と連携した観光振興」の6つをテーマに掲げた。

 このうち「消費拡大に向けた観光経営」では、観光事業者の生産性の向上に向け、マーケティング活動やICTの導入、訪日客対応のための多言語化などをサポートするほか、観光に関するビッグデータを提供する。旅館に関しては、周辺エリアとの連携による観光振興の取り組みを支援するほか、「旅館ブランド」の海外発信を強化。接客やマネジメントに関する講座を開設して、人材育成にも取り組む。

 「集客力が高く良質な観光資源の開発」では、夜間観光のモデルルートの構築と情報発信をおこない、ライトアップした建築物や庭園への集客をはかる。また、運河や湾岸などの水辺、アニメや漫画などを活用した観光振興を支援。加えて「多摩・島しょ地域」への誘客に向けて、同地の自然や農林水産業、自然公園をアピールするとともに、ツアーの造成や販売を支援する。

 「観光プロモーションの新たな展開」では、新たにロシアで旅行事業者向けの商談会やセミナーを開催。欧米では富裕層の獲得に向け、富裕層旅行専門の商談会への出展や、プロモーションなどを実施する。このほか、パリやニューヨークなどの国際的な観光都市と、相互ピーアール活動を強化。東京オリンピックをフックにしたプロモーションも実施する。

 「MICE誘致の新たな展開」では、東京観光財団を中心に「東京都MICE連携推進協議会(仮称)」を新設。情報共有や連携の推進などに努める。MICE施設向けには、WiFi関連設備の導入を支援。ユニークベニューの利用促進と対象施設数も増やす。また、報奨旅行のサポートを強化し、多摩地域でのMICE開催、国際会議やイベントの新設なども支援する。

 「外国人旅行者の受入環境の向上」では、観光案内所の機能強化をはかり、多言語による電話サービスなどを導入。都心から都内各地への送客強化に向けては、多摩地域に観光情報センターを新設する。このほか、無料WiFiサービスの拡大や、新たな観光アプリの開発を実施。バリアフリーやハラールへの対応、緊急時や災害時の外国人旅行者の安全確保、クルーズ客船の誘致も促進する。

 「日本各地と連携した観光振興」では、世界遺産に登録された国立西洋美術館を活用し、東京とその周辺をめぐる広域観光ルートの設定に取り組む。さらに、すでに外国人旅行者の誘致について連携している東北、中国・四国に加えて他地域との連携も開始し、各地との連携による観光振興を進める。

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