成田、18年度2Qは売上・営利・経利が過去最高-通期を上方修正

  • 2018年11月13日

 成田国際空港(NAA)の2019年3月期(18年4月1日~9月30日)の連結業績で、営業収益は前年比10.6%増の1251億600万円、営業利益は24.5%増の311億6400万円、経常利益は30.6%増の303億8200万円、当期純利益は14.5%減の205億900万円となった。営業収益、営業利益、経常利益は民営化以降の最高を更新。NAAによると、訪日外国人の増加により、空港運営事業やリテール事業が好調だったことが要因。当期純利益は、前年に厚生年金基金の代行返上益などの特別利益があった反動で減少を下回ったが、民営化以降第2位を記録した。

 事業別では、空港運営事業は営業収益が5.0%増の557億1400万円、営業利益は45.4%増の79億8600万円となった。営業収益は、空港使用料収入がアジア方面を中心とした国際線の新規就航や増便などで航空機の発着回数が増え、1.8%増の203億8600万円と増加。旅客施設使用料収入も旺盛な訪日需要などにより8.6%増の210億4800万円と前年を上回った。給油施設使用料収入は航空機材の低燃費化や国際線貨物便の減少などにより、1.6%減の76億9800万円となった。営業利益は空港内の設備や施設などの耐用年数が到来したことで減価償却費が減少し、大幅に増加した。

 リテール事業は営業収益が20.8%増の522億4100万円、営業利益が27.4%増の153億600万円。営業収益は訪日客を中心とする国際線旅客数の増加や第1旅客ターミナルビル出国審査後エリアの新規店舗、到着時免税店の開業などにより、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入が23.3%増の409億2000万円と増加。一般テナントからの構内営業料収入も15.3%増の63億5700万円となった。

 そのほか、施設貸付事業は、営業収益が2.2%増の156億5700万円、営業利益が4.9%増の76億9800万円。鉄道事業は、営業収益が0.1%増の14億9300万円、営業利益が2.8%増の3億6300万円となった。

 通年の業績予想については、5月11日に発表した前回予想時から全項目を上方修正。営業収益については7.4%増の2484億円、営業利益は10.5%増の515億円、経常利益は13.8%増の492億円、純利益は前年の特別利益の反動により11.2%減の319億円となる見通しを示した。純利益は民営化以降の2位、営業収益、営業利益、経常利益は過去最高を見込む。