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トップインタビュー:Booking.com日本地区統括のブラウンステイン氏

宿泊以外の商品も取扱拡大
データ分析で他社と差別化

 Booking.comは現在、交通手段や旅行中の体験素材など、宿泊施設以外の旅行商品の取扱を拡大している。日本では4月から、すでに40ヶ国で展開中のアクティビティやオプショナルツアーなどの検索・予約サービス「ブッキング・エクスペリエンス」の提供を開始。本誌の取材に応えた北アジア地区統括兼日本地区統括リージョナル・ディレクターのアダム・ブラウンステイン氏は、さらなる取扱商品の増加に意欲を示した(関連記事)。前回の記事で取り上げた内容の詳細に加えて、Booking.comの今後の展望などを紹介する。


-2016年にブッキング・エクスペリエンスを開始した背景をお教えください

ブッキング・エクスペリエンスの画面(イメージ)※クリックで拡大 アダム・ブラウンステイン氏(以下敬称略) Booking.comは宿泊施設の予約サイトを世界中で展開し、大きな成功を収めてきた。これまでに蓄積したお客様のデータなどから、旅行者には「旅行中のアクティビティやオプショナルツアーなどの体験素材を、宿泊施設を予約するように簡単かつ高いセキュリティレベルのシステムで予約したい」というニーズがあることがわかった。

 こうしたニーズに応える仕組みは宿泊施設の予約サービスを通して培ってきており、Booking.comが得意とするところ。我々のビジネスが体験素材の予約に拡大するのは自然な流れと言えるだろう。

 日本では旅行者の動向を学びやすい東京からサービスを開始した。今後は蓄積してきたデータを活用するとともに、お客様が東京で何を楽しむかを把握し、体験素材の取扱件数を増やしていきたい。

 東京の次の都市はまだ決まっていないが、大阪や京都などを検討している。Booking.comは日本では東京、大阪、福岡、札幌、沖縄に拠点があり、全国をカバーできているので、各拠点を活かした全国展開も視野に入れている。


昨年からブッキング・ホールディングスのグループ会社と連携し、航空券などの取扱を始めました

ブラウンステイン 宿泊施設は旅行の基本となる重要な要素だが、飛行機などの交通手段も重要だ。我々は「旅行」として括られる全てのものを、お客様に高いセキュリティレベルのシステムを使って予約してもらい、旅行全体の満足度を高めるための手助けをしたいと考えている。

 幸い、同じブッキング・ホールディングスのグループ会社に航空券を取り扱うKAYAKがあり、航空券についてはKAYAKと連携している。航空会社と直接契約し、航空券を提供してもらう可能性もあるが、はっきりとした方向性は固まっておらず、さまざまな可能性を考えながら検討を進めている。