帝国ホテルは10月1日付でシンガポールに営業所を開設する。同社の海外営業所開設は米国ニューヨークに続き2軒目で、ビザ要件の緩和などで訪日客旅行者が増加している東南アジアからの送客増をめざす。主に法人向けのセールス活動、現地旅行会社を通じた富裕層へのアプローチを推進するほか、MICE需要の獲得にも取り組む考え。所長には東京営業部営業三課アジアマーケット支配人の関戸將平氏が就任する。

　同社は現在、アジア地区では台湾に業務委託の現地スタッフを有しているが、営業所の設立は今回が初めて。シンガポール営業所では東南アジアを所管し、中国・韓国・台湾などについては引き続き日本をベースに営業活動をおこなう。同社では、東京と大阪の帝国ホテル2軒におけるアジア人宿泊客の売上高を、2020年度までに現在の水準から40％引き上げるという。

　帝国ホテルの外国人宿泊客比率は、リーマンショックや東日本大震災後などにより一時は20％台にまで低下。しかしその後は、複数の大型案件の受注や円安傾向の継続などにより、現在では40％台にまで回復している。

▽帝国ホテル、シンガポール営業所
住所：80 Robinson Road #10-01A, Singapore 068898
電話：+65-6420-6800
FAX：+65-6826-4086