ニューツーリズムの一分野として注目を集める産業観光。日本の屋台骨を支えるモノづくりの現場に触れることは、知的好奇心と探究心を満たしたいという昨今の旅行者ニーズにあてはまる。ただ、旅行者は「どこに行けばいい？」「どこが見学できる？」、旅行会社は「どこが旅行者に求められている？」と悩む人もまだまだ多いだろう。

　そんな時に参考になりそうなのが、世界中で展開する旅行コミュニティサイト「トリップアドバイザー」の日本語版サイトが5月28日に発表したランキング「行ってよかった工場見学＆社会科見学2013」。過去1年間、製品の生産過程が見学できる工場や企業博物館についてサイトに寄せられた口コミでの評価をもとに選定したものだ。

　1位は、大阪府池田市の「インスタントラーメン発明記念館」が2年連続で獲得。具やスープを選んでのカップヌードルづくりなどの体験プログラムが人気を呼ぶ。2位の沖縄県宮城島の製塩工場「ぬうちなー」は独自の製塩方法が見学でき、敷地内から見える絶景も評価された。

　3位は北海道余市町の「ニッカウヰスキー余市蒸留所」、4位は沖縄県名護市の「オリオンビール名護工場」。上位20施設のうち18施設が食品関係で、なかでもアルコール系施設が軒並みランクインした。製造工程の見学だけでなく、試食、試飲ができることも人気の要因のよう。やはり「旅=食」の関係性は強い。

　食品以外で上位に入った"工業の雄"は、5位の神戸市の「カワサキワールド」と9位の名古屋市の「トヨタテクノミュージアム産業技術記念館」。「カワサキワールド」は川崎重工業の企業博物館で、巨大船舶から新幹線、ヘリコプターまで同社が製造する乗り物が勢ぞろいし、年齢を問わず好奇心をかきたてるようだ。

　ランキングページのURLはhttp://www.tripadvisor.jp/pages/BestFactoryTour_2013.html。

情報提供：トラベルニュース社