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ツアーコンダクターオブザイヤー、グランプリは旅行綜研の柴田由美氏

  • 2011年10月3日

JATA旅博2011の業界日には会場内で表彰式が実施された  ツアーコンダクターオブザイヤー実行委員会は、ツアーコンダクターオブザイヤー2011の受賞者を決定した。これは日ごろ、黒子として旅を演出するツアーコンダクターに光を当て、モチベーションの向上をはかる目的で開始した表彰制度で、各社の推薦で応募が寄せられる。

 グランプリ(国土交通大臣賞)を受賞したのは、旅行綜研の柴田由美氏。グランプリの柴田氏は昨年7月、スイス添乗中に氷河特急の脱線横転事故に遭遇した。衝撃で車内の端まで体を飛ばされ、全身を強打しながらも冷静にお客様の怪我の状況を把握し、声をかけて精神的なケアに務め、いち早く救助に依頼した。その後もけが人と救助隊との通訳をし、お客様の体を最優先に考えた行動をとった。すべての報告を終えた上で救命ヘリコプターで病院に搬送され、10月に添乗業務に復帰できたという。

 また、準グランプリ(観光庁長官賞)にはTEIの田中さとみ氏が選ばれた。田中氏は昨年6月、エジプトを添乗中にバス同士の正面衝突に遭遇し、ツアーバスが横転して砂漠に投げだされた。お客様の2名が重症、本人も指観戦神経の損傷と顔面打撲を負う中、電話でオペレーターに連絡し、通りがかりの人の協力を恵ながら救急車を手配するなど冷静に迅速に対応。病院では約5時間、何の処置もなく待たされる間、全員に声をかけて励まし、職務を全うした。帰国後は約1年リハビリをし、今年7月に添乗再開できるようになったという。

 このほか、委員長賞を受賞したジャッツ関西の三宅祐二氏は、ドイツ添乗の際に、ノイシュバンシュタイン場内で小型車シャトルバスと城壁に挟まれる事故に遭遇した際の対応、会長賞を受賞したJTBサポートインターナショナルの花田厚也氏も、クライストチャージ大地震に遭遇した際の対応が評価され、受賞した。現地での事故・災害が発生した際、自身が負傷していてもお客様を最優先に考えて行動する添乗員の行動とその仕事の重要性が注目された結果となった。各受賞者は以下の通り。


▽ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2011

グランプリ(国土交通大臣賞)
旅行綜研 柴田由美氏

準グランプリ(観光庁長官賞)
TEI 田中さとみ氏

委員長賞
ジャッツ関西 三宅祐二氏

会長賞
JTBサポートインターナショナル所属 花田厚也氏

優秀賞
ジャッツ 時松美千代氏
ティーシーエイ 稲田知実氏

奨励賞
ボイスエンタープライズ 辻真紀恵氏
フォーラムジャパン 牛尾加奈子氏
JTBサポート中部 水谷幸子氏
エスティーエス 堀川陽功氏
ジャッツ 高尾誠氏
エコールインターナショナル 石山剛氏
阪急トラベルサポート 阿部久美子氏
ツーリストエキスパーツ グループ(山口氏、渡部氏、岩瀬氏、勝澤氏、柳原氏)