ジェイティービー（JTB）は4月22日から、東日本大震災による被害を受けた東北方面の旅行を、エースJTB「ニッポンの元気な旅〜東北応援ツアー〜」として順次発売している。JTBグループでは、すでに3月下旬から被災地以外で震災によるキャンセルが相次いだ宿泊施設を応援するため、「ニッポンの元気な旅」として割安な宿泊プランを店舗やウェブサイトで販売。今回の企画は、5月の土日を使って東北を訪れる1泊2日の添乗員同行ツアーとした。

　ツアーでは、各地域の観光地を訪れるだけでなく、地元食材を使用した名物料理を提供するほか、現地のお土産をプレゼントするなど、地元の消費活動にもつながるようにした。旅行代金は大人1名1万2000円から2万5000円で、旅行代金の3％は義援金として日本赤十字社に贈る。価格をおさえ、義援金も組み込むことで、参加しやすくした。

　例えば、5月14日発の山形ツアーでは、さくらんぼの旬である6月にさきがけ、「早採りさくらんぼ」の食べ放題を盛り込んだほか、宿泊先では「東北復興祈願餅つき」を実施して地元名物の餅料理7種類を楽しめるようにする。お土産には山形米の新品種「つや姫」を渡す。また、5月21日発の青森ツアーでは、津軽三味線を聞きながら篭膳料理を楽しみ、夕食には地元で獲れる「白魚」を使用した特別メニューを用意。青森県観光物産館で使用可能な1000円分の買物券も付けた。

　なお、JTBでは、店舗とJTBウェブサイト、るるぶトラベル、旅物語など、グループを挙げて観光の振興や復興の取り組みを強化する方針。今後は東北新幹線利用の東北ツアーなどを順次企画する予定だ。


▽地震関連情報一覧
リンク


▽関連記事
◆東北復興に「全力」宣言、日本観光振興協会が支援集会、県知事ら影響報告（2011/04/22）
◆官民合同で「がんばろう！日本」、国内旅行振興キャンペーン開始（11/04/22）
◆VWC、「夏旅」促進で主要駅にポスター展開−「日本を元気に」アピール（2011/04/21）
◆震災からの再起−動き出した旅行業界、需要回復の兆しも−震災から40日（2011/04/20）