フランス、5ツ星ホテルに16軒を認定−新格付制度を10月に施行

  • 2009年7月16日
 フランス政府は昨年12月22日に発布したホテル格付け基準の新法令を、10月1日に施行する。これにあわせ今年初めから5ツ星の格付け審査を開始しており、6月11日に11軒の認定ホテルを発表。その後パリ市内の5軒も承認を受け、現在のところ16軒が認定された。そのほかにも、5ツ星を申請しているホテルがあり、今後も施行日に向けて5ツ星ホテルが増える見込みだ。

 5ツ星の格付けを導入したのは、高級ランクの宿泊施設を望む国外市場をさらに取り込むため。5ツ星のランク付けをする国々が多いなか、フランスにはこれまで4ツ星までしかないためハンディがあったと捉えている。高級分野の宿泊施設のサービス向上をはかり、明確化することで、ハイクラスを求める海外客にアピールしていく。

 新基準ではハード面の評価のほか、従業員のサービス、持続可能な発展への取組み、ハンディキャップのある人への対応など、ソフト面での項目も増加。これまではカテゴリー別の項目をすべてクリアする必要があったが、新評価ではポイント制とし、各施設の個性を認める余地をもたせた。評価は5年ごとに見直す。主な5ツ星ホテルの基準は、客室の広さはシングルで20平方メートル以上(現行の4ツ星:14平方メートル以上)、ダブルで24平方メートル以上(同:18平方メートル以上)、レセプションの従業員が外国語を2ヶ国以上話せる(同:従業員は英語を含む外国語を2ヶ国以上話せる)、ディナーがホテル内でとれる(同:ホテル内にレストランを完備する)など。ただし、基準については今後も改定される可能性がある。これまでに、5ツ星を獲得したホテルは以下の通り。

 なお、商業・手工業・中小企業・観光・サービス・消費担当大臣のエルベ・ノベリ氏は、「プラザ・アテネ」や「ホテル・ル・ブリストル」など暗黙のうちに“パレス・ホテル”と称されたホテルについて、5ツ星ランクのほかに「プレミアム称号」を与えたいという意向を示している。


▽5ツ星を獲得したホテル
■パリ市
ル・フーケ・バリエール、ハイアット・リージェンシー・パリ・マドレーヌ、ル・スクエア、ルネッサンス・パリ・ヴァンドーム、ムーリス、リッツ・パリ、パーク・ハイアット・パリ・ヴァンドーム、マリオット・シャンゼリゼ

■クールシュヴェル市
ル・メレザン、レ・ゼレル、アンナプルナ、シュヴァル・ブラン 、ル・ラナ 、ル・キリマンジャロ

■エヴィアン市
エヴィアン・ロワイヤル・リゾート

■ボルドー市
ル・ブルディガラ


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