かつては毛織物産業の中心となった歴史もありますが、現代のようにヨーロッパの最新ファッションが集う街に変貌したのは、1988年のこと。王立アントワープ芸術アカデミーのファッション科の卒業生6人が、ロンドンの「ブリティッシュ・デザイナーズ・ショー」に参加した際、全員がそろって好評を博したことから一気にアントワープへの注目度が上がったのです。彼ら6人は「アントワープ6(シックス)」と呼ばれ、一躍、世界のデザイナー達の間で「アントワープ・ファッション」というカテゴリーを強く認知させることとなりました。

2001年にはアカデミーをはじめギャラリーやカフェ、州立モード博物館(MoMu)の入居するファッションセンター「モードナシーModeNatie」が建設され、アントワープ・ファッションの殿堂としてファッションに興味のある若者を世界中から集めています。

もちろん、外へ出て町を散策すれば、街角に、路地裏に、おしゃれな手袋屋さんやあざやかなマフラーを売る店などが点在。冬のおしゃれを現地調達するのも楽しそう。特にスヘルデ河岸から王立美術館までのザウド地区には洗練されたカフェや個性的なファッションブティックが立ち並んでおり、ぶらぶらウィンドーショッピングするのがおすすめです。




アントワープの定番は中世からアールヌーヴォーまでの建築をめぐる古都散策。観光客が減るからこそ、秋冬は特に地元住民の生活の香りが漂い、歴史と文化を感じられるよい季節です。

画家として、外交官として活躍したルーベンスの邸宅や埋葬されている聖ヤコブ教会、彼の手でデザインされた聖カロルス・ボロメウス教会のファサードなど、ルーベンスをテーマに。あるいは、日本でもおなじみの『フランダースの犬』の主人公ネロが住んでいたホーボーケンの町まで足を伸ばし、ネロと愛犬パトラッシュの銅像や教会などを訪ねるといったように、テーマを絞ってじっくりとアントワープを楽しみましょう。






市内では、クリスマスのためのプレゼントや世界各地の冬の自覚が楽しめる屋台が立ち並びます。マーケットの開催はグルーンプラーツにて12月12日から26日までと、まさにクリスマスの期間のみ。また、キリストが生誕したという馬小屋が、大聖堂と広場の間に作られ、12月31日にはスヘルデ川をのぞむステーン広場にて花火も打ち上げられます。


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D-1  アントワープ中央駅(出発) 特徴的な天蓋をもつ重要文化財のアントワープのランドマーク

D-2  ダイヤモンド州立博物館 ダイヤモンドに採掘から加工までのすべてを網羅した博物館

D-3  動物園 1885年開園のヨーロッパ屈指の動物園。希少種が多いのが特徴

D-4  デル・レイ アントワープで人気のチョコレートショップ。喫茶室を併設

D-5  ダイヤモンドランド ダイヤモンド取引の中心地でアントワープ最大のショールーム

D-6  シアター広場

D-7  聖母大聖堂 フランダースの犬にも登場するネーデルラント最大のゴシック教会。世界遺産

D-8  グローテマルクト 市庁舎やギルドハウスに囲まれたアントワープの中心広場

D-9  肉屋のギルドハウス 19世紀中頃まで肉の取引が行われていた博物館

D-10  市庁舎 市庁舎前広場のブラボー像の噴水が有名なルネサンス建築

D-11  プランタン・モレトゥス博物館 ヨーロッパの印刷技術の発祥地となった印刷博物館。世界遺産

D-12  マイヤー・ヴァン・デン・ベルク
  美術館 
ブリューゲルの名作「狂女フリート」で知られる美術館

D-13  アントワープ中央駅(終)




E-1  アントワープ中央駅(出発) 特徴的な天蓋をもつ重要文化財のアントワープのランドマーク

E-2  ダイヤモンド州立博物館 ダイヤモンドに採掘から加工までのすべてを網羅した博物館

E-3  動物園 1885年開園のヨーロッパ屈指の動物園。希少種が多いのが特徴

E-4  ルーベンスの家 バロックを代表する画家ルーベンスのアトリエ兼住居の美術館

E-5  マイヤー・ヴァン・デン・ベルク
  美術館 
ブリューゲルの名作「狂女フリート」で知られる美術館

E-6  聖母大聖堂 フランダースの犬にも登場するネーデルラント最大のゴシック教会。世界遺産

E-7  プランタン・モレトゥス博物館 ヨーロッパの印刷技術の発祥地となった印刷博物館。世界遺産

E-8  アン・ドゥムールメーステル アントワープ6人衆のアン・ドゥムールメーステルの直営ブティック

E-9  モード博物館 2002年に開館したアントワープファッションの発信地

E-10  アントワープ中央駅(終)




1895年から1905年に時のレオポルド2世の指揮により建設されたアントワープ中央駅もまた、ぜひとも立ち寄りたい見どころのひとつです。大理石の外壁やドーム状になった高い天井、ネオバロック様式の重厚なデザインは『鉄道の大聖堂』と異名をとるほどの美しさ。国の重要文化財に指定されており、毎日利用する通勤客の目をも楽しませています。

このほど構内の大工事が終わり、近代的な最新のプラットホームとなりました。以前からの重厚なデザインとの対象はおもしろく、今回の工事にともなって、タリス号もアントワープ中央駅に停車できるようになり、ますます便利になりました。



15世紀からずっと変わらずダイヤモンド取引の中枢として君臨してきたアントワープ。現代においても「Cut in Antwerp」というだけでダイヤモンドの価値を高めるほどの技を持つ職人が多数おり、その腕前は州立ダイヤモンド博物館で見学することができます。ジュエリールームでの珍しいダイヤモンドジュエリーも必見。(見学だけでなく、ぜひお買い物も楽しんでください!)



 
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