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震災から復興した都江堰、「修旧如旧」で全面オープン

  • 2011年12月2日

 2008年5月12日の四川大地震で、大きな被害を受けた都江堰。その後、被災したエリアを除いて再オープンしていたものの、2011年4月に観光のハイライトであった秦堰楼や二王廟が観光可能となった。中国では歴史的な建造物などの修復は「修旧如旧」の精神で作業をすることを務めているといい、関係者は「以前の姿のまま」と自信を示す。日本のパッケージツアーでは震災前ど同様に、十分な観光が可能だ。約3年を経て見事に復活したその姿には、東日本大震災の被災地への思いを重ね、勇気付けられた感もあった。

  • 秦堰楼の入り口。新しい資材が感じられる部分はあるものの、苔むした屋根などもあり、昔ながらの雰囲気が伝わる

    秦堰楼の入り口

  • 秦堰楼からは、都江堰の水利施設を一望。写真で見ているのは、川を2分する重要な役割を持つ魚嘴。このダイナミックな景色は、都江堰観光でやはり、欠かせない

    秦堰楼からの景色

  • 震源地から30キロメートルの距離にあった都江堰は、川の東側の一帯が崩壊。秦堰楼から二王廟の道路も修復された

    秦堰楼から二王廟

  • 二王廟も修復されたが落ち着いた雰囲気があり、リニューアルという新しさは感じられない

    二王廟

  • 都江堰は紀元前256年に、岷江の氾濫を防ぐために作られた水利施設。万里の長城よりも古い時代の建造物だ。二王廟ではその指揮を執った李氷氏と息子の李二郎氏を祭っている

    二王廟

  • 都江堰は全面オープンしたものの、細かい部分の修復は進行しているようだ。急な坂を登り、土嚢を運ぶ工夫の姿も見られた

    二王廟の裏門へ

  • 施設内にはところどころに、被災時の状況とその後の修復過程を説明する案内が立てられていた

    修復の記録

  • 二王廟の裏門は仲見世のようにお店が並ぶ

    二王廟の裏門

  • 都江堰の堰は、小さな石を竹で編んだものを土台にして作られた

    堰の仕組み

  • 都江堰の中洲と岸を繋ぐのは、長いつり橋「安瀾索橋」

    中州と岸をつなぐつり橋

  • 東岸の安瀾索橋の入り口。ここから中洲へ移動

    つり橋の入り口

  • 安瀾索橋はつり橋なだけにかなり揺れる。「橋の真ん中を渡れば大丈夫」とのことだが、端をわざと踏んで楽しむ観光客もいる

    安瀾索橋

  • 安瀾索橋を渡りきると東屋があり、観光客たちがのんびり休憩。訪れた季節はイチョウの黄葉が見られた

    東屋

  • 中州では魚嘴の先端を見ることができる。震災後はこれまで、この魚嘴を含む中州と中州から安瀾索橋を渡った先の一部エリアのみの観光となっていた

    魚嘴

  • 中州から再び東岸へ。逆方面では上方に秦堰楼がみえる

    中州から見た安瀾索橋

  • 秦堰楼の外観

    秦堰楼の外観。最上階が展望エリア

  • 北門も見事に修復が終了

    都江堰北門

  • 都江堰市内は新しいマンションが多く立てられていた。成都からの通勤圏であり、震災後は高速列車も開通。21分で到着するという

    都江堰市内