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大阪・堺で「ecoな観光」推進、市と鉄道3社が連携

 大阪府堺市は6月4日、JR西日本、南海電鉄、阪堺電気軌道の市内を走る鉄道会社3社と連携した「堺eco観光」を始めた。各鉄道の駅間を、散策とサイクリングで結ぶという環境に優しい観光を推進する。

 環境モデル都市である同市は3社の鉄道路線が南北に縦走する特性を生かし、co2排出量が少ない鉄道とまち歩き、サイクリングを組み合わせてエコな堺観光を楽しんでもらおうという趣向だ。環境と観光をキーワードに行政、複数の鉄道会社が協力するという点でも注目が集まる。

 コースは、堺の歴史をテーマにした3コース。JR堺市駅から南海中百舌鳥駅間の仁徳陵古墳や大仙公園などを巡る「古代編」、南海七道駅からJR百舌鳥駅までの鉄砲鍛冶屋敷や千利休屋敷跡を訪ねる「中近世編」の2つの散策コースと、南海堺駅からJR百舌鳥駅まで市内の史跡などを巡るサイクリングコースを設けた。

 各コースの発着駅や主要駅、市内の観光案内所に「駅からecoマップ」を設置。マップを持参するとレンタサイクル利用料や施設入館料などを割り引く特典を用意した。

 そのほか、線香や打ち刃物など地場産業を生かした新しい土産品も開発、販売を始めるなど堺観光の魅力付けを進めている。今後は、旅行会社との連携や、体験素材、産業観光の開発にも取り組んでいくという。

 鉄道各社はJR大阪、京都、広島、博多駅、南海難波駅など主要駅にもポスターを掲示するなど主に広報面を支援。6月3日に開いた記者会見で「環境を切り口に地域と連携することに意義」(JR西日本)「鉄道は線だが、他社との連携で面になるいい機会」(南海)と話していた。


情報提供:トラベルニュース社