タイ国際航空、「最重要収益源」の日本で貫く攻めの路線増強
LCCの猛追には「価格差以上の魅力」で勝負
仙台や広島への就航に大きな関心
日泰間における交流人口の拡大を追い風に、成田や関空にとどまらず新千歳、中部、福岡線でも積極的な増便や機材の大型化などに取り組むタイ国際航空(TG)。来年で就航60周年を迎える日本路線は、今やTGにおいて最も大きな収益を産み出す虎の子と言える存在だが、LCCの参入も続くなか、今後はどのような展開を見せるのか。羽田線の増便や地方路線の開設にも意欲を隠さない日本・アメリカ地区総支配人のアーヌパープ・キッティクン氏に、日本市場における現況や今後の展開について聞いた。
-まずは、2017年12月に日本地区の総支配人に就任してからこれまでを振り返ってみて下さい
アーヌパープ・キッティクン氏(以下敬称略) TGは現在、世界で63路線を運航しているが、そのうち日本には6路線を運航し、国際線では最多の平均週85便を運航して(3月14日時点)、売上高も利益も弊社の路線ではナンバーワンの市場となっている。これは中国路線や欧州路線を上回る規模で、就任から1年以上が過ぎたが、常に重大な責任を背負っていると感じている。
TGは1960年の運航開始と同時に日本に就航した。つまり来年はTGの創立60周年であると同時に、日本路線開設60周年でもあるので、記念運賃などでアピールして、改めて我々の魅力を打ち出していきたいと考えている。優れた機内食や乗務員、最新の機材といった、FSCならではのハイレベルなサービスを支える要素を、より積極的に紹介したい。その際には本社から社長も来日し、日本の顧客や旅行業界、メディアなどの関係者に感謝の意を示すためのイベントを催す予定だ。