大阪第2種のエー・ティー・シーが破産手続きへ、ANTA正会員
東京商工リサーチ(TSR)によると、大阪市の第2種旅行業、エー・ティー・シーは10月19日までに事業を停止し、このほど破産手続きに入った。負債総額は現在調査中。
同社は2000年6月の設立で、資本金は1000万円、従業員数は4名。国内旅行と国内外の格安航空券を、主にインターネットで販売していた。TSRによるとリピーターを確保したことで業容を次第に拡大し、15年3月期の売上高は12億4415万円だった。
しかし、扱う商品の採算性の低さから財務基盤の強化が進まず、近年の航空会社による航空券の直販化や機材の小型化による仕入れ環境の悪化などにより、18年3月期は売上高が約4億円まで低下。資金繰りが逼迫し先行きの見通しも立たなかったことなどから事業継続を断念した。同社は現在残務処理中であり、公式ウェブサイトには破産申請の準備に入った旨を知らせる文書を掲載している。
同社は全国旅行業協会(ANTA)の正会員で、弁済業務保証金制度における弁済限度額は1400万円。ANTAでは10月19日付で、ウェブサイトに弁済業務保証金制度の認証申出の受付案内を掲載しており、現時点で全額保証になるかは未定としている。