EXPO、19年大阪開催は来場13万人見込む-東京の7割に
日本旅行業協会(JATA)、日本観光振興協会(日観振)、日本政府観光局(JNTO)の3団体は6月6日、初の大阪開催となる「ツーリズムEXPOジャパン2019」の概要を発表した。開催期間は19年10月24日から27日までの4日間で、主会場はインテックス大阪。周辺の南港地区の施設も一部使用する。6回目の開催にして初めて首都圏以外での開催となるが、首都圏開催時の約7割に相当する13万人(業界3万4000人、一般9万6000人)の来場を見込む。
大阪開催の理由は、20年の東京オリンピック開催により、これまでの会場である東京ビッグサイトが利用できないことにあるが、大阪開催を機に大阪および関西地区を世界にアピールする。JATA会長で同イベントの実行委員長を務める田川博己氏は、大阪開催の意義について「首都圏と並ぶ観光目的地であり、西日本地域への観光ハブでもある大阪を国内外にアピールできる。また三位一体の観光博覧会・展示商談会の事業モデルを大阪へ持っていくことにより、西日本地域への大きな観光の流れを作り、観光の起爆剤にもできる。大阪も試合会場となる19年のラグビーW杯や、21年のワールドマスターズゲーム関西などにより注目が集まる中での大型イベントは、関西への関心をさらに高める効果もあるはず。さらに観光による地方への経済効果が期待される中で、関西地域の大手・中小企業にとってのビジネスチャンス創出にもつながる」と説明した。
記者会見に同席した大阪観光局会長の福島伸一氏は「世界最大級の観光見本市をオール大阪で誘致し、実現できたことを嬉しく思う。ラグビーW杯、東京五輪、ワールドマスターゲームの後には、誘致を進めている大阪万博やIR開業も控え、文化・スポーツ関連の大型イベントが目白押しだ。EXPOの開催はこうした流れを加速し、シナジー効果を高める絶好の機会となる」と喜んだ。
「ツーリズムEXPOジャパン2019」は、「展示商談会」「フォーラム&セミナー」「交流会」「顕彰事業」を主要4事業とする点は首都圏開催と変わらないが、「大阪らしさを加味したい」(福島氏)とのことから、展示商談会では関西ならではのテーマゾーンの設置を検討。大阪ならではの食の魅力や、スポーツおよびウェルネスなどがテーマ候補となっている。
首都圏から参加する出展者にとっては大阪までの交通費や宿泊費などの負担が増加する点を考慮し、1コマ38万2500円から出展できる「スーパー早割」を用意するなど、出展料を値下げする。田川氏によれば「出展料や交通費などの負担総額が首都圏開催とあまり変わらないよう工夫している」とのことで、海外からの参加者には東京へのファムツアーを用意し、大阪の後に東京も視察できる点をアピールしていくという。
今年の9月20日から23日にかけて開催する「ツーリズムEXPOジャパン2018」については、19万5000人の来場者目標を掲げており、展示商談会には世界130ヶ国・地域、国内47都道府県から観光・旅行関係者が参加する予定。今回はBtoBをこれまで以上に重視しており、昨年は2日間だった展示商談会を4日間に拡大。セラー/バイヤー数は17年の991社から1065社に、商談件数は6886件から7370件にそれぞれ増加する。
なお、20年の開催地は沖縄で、21年には東京に戻る予定だ。