エボラブル、DeNAトラベルを「エアトリ」に、サイト統合へ
エボラブルアジアは5月31日付でDeNAトラベルの全株式を取得して子会社化を完了するとともに、6月1日付で同社の社名とウェブサイトの名称を「エアトリ」に変更した。5月31日付でエアトリの代表取締役社長に就任したエボラブルアジア代表取締役社長の吉村英毅氏は本誌のインタビューに応え、今回の変更が2社のブランドやコンテンツ、組織の統合の一環であることを説明した。
当面は旧DeNAトラベルのウェブサイト(https://www.skygate.co.jp/)と、エボラブルアジアの従来の「エアトリ(https://www.airtrip.jp/)」の両方を、それぞれ同名で運営。その後、「来年までにはドメインを1本化して、1つのウェブサイトにしたい」という。統合は段階的に実施する予定で、徐々にデザインを共通化するとともに、提供するコンテンツや会員組織、システムの統合も順次進める。合併については、旧DeNAトラベルと各航空会社との契約を同条件で引き継ぐことの可否がわからないため、現時点では考えていないという。
すでにエボラブルアジアの「エアトリ」では、旧DeNAトラベルが提供する国内外のダイナミックパッケージを検索できるようにしている。このことについて吉村氏は「エボラブルアジアは国内、旧DeNAトラベルは海外旅行が中心で、得意分野が重なっておらず、シナジーが見込める」と強調した。
吉村氏はそのほか、2社の合計取扱高が約1400億円で「日系OTA業界第2位」となったことをアピール。20年9月期(19年10月~20年9月)までに年間の連結取扱高2000億円をめざす考えを述べた。
今後は「エアトリ」の国内での認知度向上に注力し、テレビCMなどを積極的に展開。18年9月期(17年10月~18年9月)はITオフショア事業などの利益から約30億円を、マーケティング活動に投じるという。吉村氏は「メタサーチやリスティング広告経由ではなく『エアトリ』で検索するお客様やリピーターを増やしていきたい」と意欲を示した。
なお、エアトリは6月1日、新しい役員体制を発表している。前代表取締役社長の大見周平氏など、旧DeNAトラベルのほとんどの役員は退任した。詳細は以下の通り。
(氏名/役職/備考)
※インタビューの詳細は後日掲載予定