フォトニュース:KLM、成田Cクラスで新機内食-7月に関空も

  • 2018年4月25日

「和食弁当」を持つ客室乗務員(クリックでフォトニュースに移動)  KLMオランダ航空(KL)は、2018年3月26日から成田/アムステルダム線で開始したビジネスクラスの新ミールサービス「Anytime for you-お好きな時に」にあわせ、ビジネスクラスのサービスを紹介するプレス発表会を開催した。フルサービスキャリアは収益の柱であるビジネスクラスの競争力を強化しようと、サービスの磨き上げに凌ぎを削っている。KL日本、韓国、ニューカレドニアコマーシャルディレクターのタイス・コメン氏は冒頭、KLが今年で日本就航67周年となり、日本市場に長く注力してきたことを強調。その上で、「我々のビジネスクラスの新サービスとプロダクトが進化しているのを見てほしい」と、自信を示した。

 今回の発表の目玉は、新ミールサービスの「Anytime for you」。ビジネスクラスの旅客の要望に応じ、フライト中のいつでも好きな時間に、メニューから好みの料理を提供する。特徴的なのは、従来の夕食と朝食に加え、新たにデザート2種類を含む10種類の「Anytime for you メニュー」を用意し、夏ダイヤと冬ダイヤで5種類ずつ提供することだ。

ブラウン氏  機内プロダクト&サービスエンジニアリング・プロダクトマネジャーのマドレーヌ・ブラウン氏は、「ビジネスクラスの旅客は機内の過ごし方が千差万別。機内の時間で特に大切なのは食事。食事のとり方で体のリズムが変わるので、好きな時に好きなものを選んで食べられるサービスにした」と説明。単に食事のバラエティを広げたのでなく、旅客の体調にも配慮したサービスであることを強調した。

 このほかコメン氏はKLのビジネスクラスの特徴として、ミシュラン1ツ星シェフ、ホテルオークラアムステルダム和食部門総料理長の富川正則氏が考案した日本食メニューの提供、日本人乗務員やスキポール空港での日本チームによるサポートなど、日本を重視したサービスの提供を説明。B787-10型機のビジネスクラスに来年以降、日本企業のジャムコの新シートをローンチカスタマーとして導入するなど、日本との関係の強さもアピールした。

ファン・ストルン氏  また、機内プロダクト&サービスエンジニアリング・ディレクターのマルチーヌ・ファン・ストルン氏は、ビジネスクラスのプロダクトについて言及。機内食では、洋食はオランダの3ツ星シェフ、ジョニー・ボアー氏が考案したメニューを提供するほか、テーブルウェアは皿やグラス、箸などすべてオランダの世界的デザイナー、マルセル・ワンダース氏のデザインを採用するなど、質とともにオランダの伝統と文化を重視したプロダクトを提供していることを説明した。

 現在、Anytime for youを導入しているのはヨハネスブルク線とバンコク線、成田線の3路線のみ。成田線は成田発KL862便で導入しており、サービスをする乗務員は選抜し、特別研修をおこなう。運航時はギャレーで料理を盛り付ける担当者を置き、ビジネスクラスの客室乗務員の数を通常の2名から1名増員する。サービス内容や乗務員の数など、運営上のコストが増加するものの、導入に伴う運賃の値上げはないという。

 Anytime for youは7月2日から、関空線の関空発KL868便でも開始。就航地の料理がAnytime for youで出されるのは現在のところ、日本路線のみで、サービスの期待値が高く、競争が激しい日本市場でAnytime for youを本格展開していく。

 Anytime for youを含む、KLMオランダ航空の最新サービスを写真で紹介する。

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