英国、今年も商談会「ExploreGB」開催、食や鉄道など訴求強化
(ニューキャッスル発:特派 山田友樹) 英国政府観光庁は3月1日から2日にかけて、北部の主要都市ニューキャッスルで英国最大のインバウンド旅行商談会「Explore GB 2018」を開催した。参加したサプライヤーはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドから330名。バイヤーは29ヶ国から280名が集まり、そのうち日本からは9社・9名が参加した。
同庁ストラテジー・アンド・コミュニケーション担当ディレクターのパトリシア・イェーツ氏は、本誌とのインタビューで日本市場について「安定した成熟市場。特に人気の高い湖水地方では地元経済に大きな貢献をしている」と評価。アジアでは中国や韓国の伸び率が高いものの、今後も高い現地消費額が期待できることから重要なマーケットとの認識を示した。
日本市場の拡大に向けては、現地での体験を重視。「これまで日本市場では、文化や歴史遺産が主な観光素材だったが、これからはフード&ドリンクや鉄道の旅などもアピールしていく」考えを示した。フード&ドリンクについては、ロンドンをはじめ各地でクオリティーが上がっており「従来のネガティブなイメージを覆していく必要がある」と強調。特に南部のデヴォンやコーンウォール地方には「質の高いシェフが集まっている」と述べ、日本人旅行者に訴求力の高いデスティネーションとした。
鉄道の旅については、ロンドン以遠の地方への送客を増やす上で重要と位置づけ、日本市場でも英国全土の鉄道を利用できる「ブリットレイルパス」の認知度向上をはかっていく考えを示した。
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