海外旅行概況、17年4Qは3Q並みも前年比は16ポイント増
日本旅行業協会(JATA)が11月6日から26日にかけて、会員600社を対象に実施した旅行市場動向調査で、10月から12月までの3ヶ月間の海外旅行のDI値(※)はマイナス16ポイントとなり、前期(7月~9月)と同様の結果となった。前期に発表した見通しからは2ポイント減で、前年比は16ポイント増。旅行会社からは「米国やカナダなどの長距離方面も動きが出てきた」「パッケージツアーよりも航空券とホテルの組み合わせが好調」などの意見が寄せられたという。
業態別では母数が少ない「ネット系旅行会社」が125ポイント増の25ポイントと最も伸長。最も落ち込んだのは「海外旅行ホールセラー」で、23ポイント減のマイナス44ポイントだった。
方面別では「アメリカ・カナダ」が3ポイント増のマイナス25ポイントと最も伸長。続いて「オセアニア」が2ポイント増のマイナス28ポイント、「韓国」も2ポイント増でマイナス68ポイントとなった。最も落ち込んだのは北朝鮮問題の影響を受けた「ミクロネシア」で、21ポイント減のマイナス58ポイント。各社からは「アジアは商品単価が低めの方面が好調」「年末年始は近隣のシンガポールや台湾が人気」などの声が挙がった。
顧客層別で最も伸長したのは「インセンティブ」で、10ポイント増のマイナス16ポイント。このほか、「教育旅行」と「学生」が前年を上回った。最も落ち込んだのは「ファミリー」で15ポイント減のマイナス30となり、唯一の2桁減となった。
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※DI値は設問事項に対して「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」の4項目を用意し、集まった回答を数値化したもの。回答数から「取り扱っていない」と回答したものを除いた数を母数として各回答のシェアを算出し、「良い」の割合から「悪い」の割合を引いている。