インディビ協議会、「システム」が喫緊の課題-年次懇親会で
インディビ協議会は8月7日、都内で第23回通常総会と懇親会を開催した。インディビ協議会は、名称の通りインディビ系の旅行会社が集まって1993年に結成した団体(当時はインディビ懇談会)。2013年度に4社が脱退したものの、その後は3社が入会して15年度以降は12社体制となり、情報共有や勉強の場として月例の会合を実施するなどしている。懇親会は昨年4年ぶりに再開したもので、今年は2年連続での開催。
同協議会会長を務める通商航空サービス代表取締役社長の岩田健作氏は本誌取材に対し、前回からの1年間の振り返りとして、それまでの数年間のようにテロなどが市場に大きな影響を及ぼす状況は起きなかったものの、「システム」が大きな課題として浮上してきたと説明。これは、例えばソフトウェア業界大手SAPグループのコンカーが手がける出張予約・管理サービス「Concur Travel」など、いわゆる「OBT(オンライン・ブッキング・ツール)」を意識したもの。
すでに会員会社の親会社や顧客企業による導入といった動きも実際に出ていることから、インディビ系旅行会社にとって喫緊の課題として捉え、会合などを通してOBTなどについて研究していく方針。特に、航空運賃の値上がりなどによって企業の出張旅費が増加していくなかでコスト削減への貢献は不可避であることから「後追いにならないよう、知恵を出し合って活動していきたい」考えだ。
また、スマートフォンなど携帯端末への対応にも主眼を置いて取り組む。さらに、昨年も掲げた航空券以外の宿泊や地上移動などの収益源確保などのテーマも堅持し、クレジットカードの取扱に関わるセキュリティ基準「PCI DSS」の対応や24時間体制の確立なども引き続き課題として取り上げていく。