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メタサーチのKAYAK、日本に本格参入、利用者増で本腰

(左から)スー氏、山下氏  プライスライングループのメタサーチであるKAYAKは7月11日、日本市場への本格参入を発表した。同社は数年前に日本法人を立ち上げ、2014年には日本語版のウェブサイトを開設したが、その後は積極的なプロモーションを実施していなかった。しかし近年のユーザー数の増加などを受けて、今年4月に日本市場の専任担当者である「日本カントリーマネージャー」として、ホテルズドットコムジャパンのマーケティングマネージャーなどを務めた山下雅弘氏を任命。今後は認知度の向上やマーケティングの強化、国内OTAや日系航空会社などの提携会社の増加に取り組む。

 KAYAKはOTAや航空会社など複数のウェブサイトの一括検索ができるメタサーチで、現在は40ヶ国・20言語でサービスを展開。日本では航空券、ホテル、レンタカー、バケーションレンタル、航空券とホテルを組み合わせたパッケージツアーの検索機能を提供している。ユーザー数や提携社数は非公開。Booking.comやエクスペディア、じゃらん、楽天トラベルなどのOTAに加えて、ジェイティービー(JTB)やエイチ・アイ・エス(HIS)などとも提携し、国内の航空会社では全日空(NH)、日本航空(JL)、ピーチ・アビエーション(MM)などと提携している。

 11日に実施した合同インタビューで、同社シニアバイスプレジデントのデビー・スー氏は、「日本語サイトは昨年から急成長を遂げており、17年のユーザー数の増加はアジア12市場のうち1位、2位を争う」と説明。「我々は日本ではまだまだ小規模だが、グローバル企業としてアジアや米国、南米に強みを持つ」と主張し、日本での展開に意欲を見せた。今後は日本人の海外旅行者を主なターゲットに「日本でもメタサーチとOTAとの違いをしっかり理解していただき、我々の提供するツールを活用してもらえるよう情報を発信していく」との考えだ。

 そのほかには「もしも今後、日本人出国者数が増えなくても、モバイル経由の予約数は増加し続ける。モバイルアプリが優れているのが我々の強みで、この分野では成長できる」と自信を示した。主な利用者は20代後半から40代前半までの「スマートフォン世代」で、米国ではモバイル経由が43%を占めるが、日本は米国よりもさらにモバイル経由の比率が高いという。


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