オーストリア航空、18年5月から再び成田線、週5便
オーストリア航空(OS)は2018年5月から、成田/ウィーン線の運航を週5便で再開する。OSは1989年7月から同路線を運航していたが、昨年9月に運休して日本路線から撤退。再開は1年8ヶ月ぶりとなる。すでに関係当局に認可を申請している。
運航機材はボーイングB777-200型機で、座席数は約300席を予定。詳細は未定だが、今秋から長距離線用の機材に導入するプレミアムエコノミークラスを含む、ビジネスクラス、エコノミークラスとの3クラス制になる予定だ。なお、今回発表した運航スケジュールは10月27日までの夏ダイヤ期間中のもので、その後の冬ダイヤについては未定としている。
OSによれば昨年の撤退の理由は、日本国内の景気低迷や、円安による収益の低下。プレスリリースでは「日本路線はOSにとって不採算路線になった」と説明していた。再開に際し、チーフ・コマーシャル・オフィサー(CCO)を務めるアンドレアス・オットー氏は「日本市場と業績はここ数ヶ月間で大きく改善し、再びポテンシャルを感じている」と述べ、「成田線には確固たる需要がある」と強調している。
ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)とスイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)の日本・韓国支社長を務めるドナルド・ブンケンブルク氏も復便を歓迎するコメントを発表。「LHグループの日本におけるプレゼンスがさらに高まり、共同事業のパートナーである全日空(NH)と、お客様にさらなる価値を提案できることになる」としている。
LHグループは今年の1月にFSC3社を経営統合したところで、日本にはLHとLXの共同オフィスがある。OSについては「3社共同のオフィスとするか、(単独で)GSAを指名するかなどを検討している」という。
オーストリア政府観光局日本局長のミヒャエル・タウシュマン氏は本誌の取材に応え、「復便は待ち望んでいたニュースで大変嬉しい」と喜びを示した。同氏によれば、16年の日本人宿泊数はテロ事件の影響などで前年比7.6%減の42万7600泊となったが、17年以降は「回復しており、良いスタートを切った」という。
1月から5月までの累計は2.6%増の14万6000泊で、特に5月は10.8%増の3万8400泊と好調だった。同氏はOSの復便により、日本人宿泊数の伸びが続くことを期待するとともに「ハイシーズンの夏に加えて、冬ダイヤでも運航を継続していただきたい」と要望した。運航スケジュールは以下の通り。
▽OS、成田/ウィーン線運航スケジュール(18年5月15日~10月27日)
OS52便 NRT 14時00分発/VIE 19時00分着(月・火・水・木・土)
OS51便 VIE 17時55分発/NRT 12時05分着※翌日(月・火・水・金・日)