ボリビア、黄熱病予防接種が「義務」から「推奨」へ

  • 2017年2月17日

 2017年2月15日、ボリビア政府は、ボリビア入国の際の「黄熱予防接種証明書」(イエローカード)について「義務」ではなく「推奨」とすることを正式に通知しました。

 これにより、時間的に黄熱予防接種が受けられない方も入国が可能となります。

 但し、現在、ブラジルでは黄熱病が発生、ペルー国内でもアマゾン地域で黄熱発症例が確認されておりますので、時間に余裕のある方、発生地域へご旅行予定の方は、黄熱予防接種をされることをお勧めいたします。

 なお、在ペルー日本国大使館より、黄熱病に関する注意喚起が発出されておりますので、あわせてご案内いたします。

 
ペルーにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ<Div Align="right">在ペルー日本国大使館</div>
1. ボリビア入国に際しての黄熱病予防接種(「義務」から「推奨」に変更)
(1) ペルーを含む黄熱病リスク国からボリビアに入国するに当たり、黄熱予防接種証明書(イエローカード)の提示を義務とし、3月2日まで移行期間を設けていた措置について、ボリビア政府は、2月15日、関係当局間で協議した結果、移行期間後、同予防接種を「義務」とはせず、「推奨」することとした旨を発表しました。

(2) 同通知内容は以下のとおりです。

 ア: ボリビアに入国する全ての自国民及び外国人は、ボリビア国内の黄熱病危険地域への訪問を予定する場合、イエローカードを所持することを推奨する。

 イ: 健康上の理由により黄熱病の予防接種を受けられない人は、禁忌証明書(当館注:黄熱予防接種を受けられないことを医学的に証明する書類)の所持又は基本的な予防措置をとることを推奨する。

 2. ブラジルでの黄熱流行とペルーでの発生状況等
(1) ブラジルでの黄熱流行
 ブラジルでは引き続き黄熱が流行し、感染例が増加しています。

 感染例が最も多いミナス・ジェライス州は、1月13日付けで同州の4つの市に対して、黄熱に関する180日間の緊急事態宣言を発出し、注意を呼びかけています。

 詳しくは以下の外務省スポット情報を御参照ください。

  → http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C029.html
(2) ペルーでの黄熱発生状況
 ペルー国内でも黄熱はアマゾン地域を中心に毎年数十人の確定患者が発生しており、
 以下のとおり過去には2005年が流行年で、昨年2016年は例年よりも増加しています。

 黄熱は、黄熱ワクチンの接種により予防することができます。

 イキトスなどのアマゾン地帯へ入られる方は、長袖シャツや蚊帳を利用するなど、蚊に刺されない努力を怠らないとともに、黄熱病ワクチンの接種を強くお勧めします。

  2003年 25人 / 2004年 67人 / 2005年 127人 / 2006年 63人 / 2007年 25人、
 2008年 15人 / 2009年  8人 / 2010年  18人 / 2011年 13人 / 2012年  9人、
 2013年 21人 / 2014年 15人 / 2015年  17人 / 2016年 62人
 
3. ペルー国内で黄熱予防接種を受けることのできる医療機関
   (前回のお知らせメールから変更点なし)
 以下の医療機関では、黄熱の予防接種を受けることができるとされています。

 ペルーでは、首都リマ以外でも一部の都市で、黄熱の予防接種を受けることができる医療機関が存在していますが、地方都市では常時ワクチンが配備されている状況にありませんので、リマでの予防接種をお勧めします。

(1) ROE
 次のサイトに掲載されているROEのうち、ROEチョリージョスを除く施設。

 https://www.labroe.com/roe/default.aspx
https://www.labroe.com/roe/default.aspx
(2) SUIZALAB
 SEDE CENTRAL MIRAFLORES
 住所: AV. Angamos Oeste 300
 電話: 612-6666
(3) リマ国際空港2階
  
4. 黄熱について
(1) 感染経路
 黄熱は、黄熱ウイルスに感染した蚊(ネッタイシマカ等)に刺されることでかかる全身性の感染症です。アフリカ(主に中央部)と南アメリカ(主にアマゾン地域)等で感染者が報告されています。ヒトからヒトへ感染することはありません。

(2) 症状
 通常3~6日の潜伏期間の後、発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐などの症状を示します。

 感染しても症状がないか、軽い症状のみで終わる場合もありますが、症状を呈した患者のうち15%が重症になり、黄疸、出血傾向を来たし、重症になった患者の致死率は20~50%に達すると言われています。発症した場合には、重篤になるリスクの高い感染症と言えます。 
(3) 治療方法
 特別な治療法はなく、対処療法が行われます。

(4) 予防
 黄熱は、黄熱ワクチンの接種により予防することができます。

 1回の予防接種で終生免疫を獲得することができると言われており、WHOの勧告に基づき2016年7月11日以降、黄熱予防接種証明書(イエローカード)の有効期間は、これまでの10年から生涯有効に変更されています。

 イエローカードは接種後10日後から有効となりますので、渡航を計画されている方は、早めに接種を行うことが大切です。

 また、黄熱はウイルスをもった蚊に刺されることで感染することから、アマゾン地域などでは、長袖・長ズボンを着用し、定期的に蚊の忌避剤を使用するなど蚊に刺されないための対策を講じてください。

 黄熱については、以下の厚生労働省及び厚生労働省検疫所のホームページもあわせて御参照ください。

(参考)
* 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124572.html
* 厚生労働省検疫所
http://www.forth.go.jp/useful/yellowfever.html

在ペルー日本国大使館 領事部
Avenida San Felipe 356, Jesus Maria, Lima 11
電話:(+51-1)219-9551
Fax :(+51-1)219-9544
consjapon@li.mofa.go.jp
 → メール送信の際は、同アドレスを全て半角し送信ください。

 http://www.pe.emb-japan.go.jp/inicio_jp.html


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