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G2トラベル、北米・オセアニアも開始、まずは1万名めざす

  • 2017年2月9日

(右から)G2トラベル・ジャパン代表取締役の六反隆徳氏、同社ヘッド・オブ・マーケットマネージャー・ワールドワイドの岡嶋利次氏 欧州方面のグループツアーを中心に扱ってきたG2トラベル・ジャパンはこのほど、北米とオセアニアの取り扱いを開始した。同社は、ガリバーズ・トラベル・エージェンシー(GTA)創業者のデイビッド・ババイ氏が2011年に立ち上げたG2トラベルの日本法人で、東京と大阪、名古屋に拠点を構え、ホテルや航空券のみの手配は基本的にせず、人間の介在が必要な「サービス付き」のグループツアーに特化してサービスを提供している。

 G2トラベル・ジャパン代表取締役の六反隆徳氏によると、同社の設立時はリーマンショックや東日本大震災の影響から脱して日本発の海外旅行が大きく伸長。その後の円安傾向や欧州でのテロ発生、直行便の運休などにより状況は大きく変わってしまったが、これまで市場が低迷する中でも毎年約3割の成長を実現するなど「健闘してきた」という。

 こうした中での北米とオセアニアの着手は環境が整ったため。北米は1月4日にニューヨークでG2トラベルのオフィスが開設されたばかりで、西海岸でも人材の確保が進められているところ。オセアニアについては、自社グループではないものの、信頼のおけるパートナーが見つけられたという。

 各国の拠点同士での相互送客は、もともとグループの設立当初から始められていたが、日本は競争の激しい日本発の欧州市場に集中。今後もアウトバウンドに注力するとともに、送客先もグループとしてはアジア各国に拠点があるものの、欧州と米大陸、オセアニアに絞って質の高いサービスを提供し「信頼される会社」をめざす。

 北米とオセアニアの取り扱いを始めるにあたって、元クオニイの岡嶋利次氏がG2トラベル・ジャパンのヘッド・オブ・マーケットマネージャー・ワールドワイドとして着任。岡嶋氏は、「まずは17年中にオセアニアで5000名、18年上期に米国とカナダで5000名の送客」を目標に掲げている。

 なお、両地域におけるサービスの質については、北米は岡嶋氏と同じくクオニイの現地オフィスで勤務していたスタッフを雇用。一方、オセアニアはトーマス・クックが日本でオペレーターをしていた頃に現地側で契約を受けていたパシフィック・デスティネーションズと提携。本社のあるオークランドは33名、シドニーも12名の体制で、日本市場についての理解の深いスタッフも確保されているという。