トップインタビュー:グアム政府観光局日本代表の山本さとみ氏

日本人訪問者数105万人へ
航空座席増やメディア露出に注力

 グアム政府観光局(GVB)は2016年10月1日付で、新たな日本代表に元オーランド観光局日本代表の山本さとみ氏を任命した。山本氏はこれまで、オーランド観光局のほか、ホテルの日本事務所や大手外資系企業などに従事。GVB局長のジョン・ネイサン・デナイト氏が「大手外資系企業やホテルでの経験、またブランディング、セールス、マーケティングの経歴は、間違いなくGVBにとって大きなメリットになる」とコメントするなど、豊富な経験に期待が寄せられている。これまでの経験を活かし、どのようにグアムをマーケティングするのか。山本氏に今後の方針などを聞いた。


-改めてご経歴を教えてください

山本さとみ氏(以下、敬称略) 旅行会社とホテルの日本事務所で働いた後、ウォルト・デイズニー・アトラクションズ(現ウォルト・ディズニー・デスティネーションズ)に入社した。同社ではカリフォルニアのディズニーランドや、フロリダのディズニーワールド、ディズニークルーズなどを販売する仕事を務め、その時に初めて「デスティネーション」の販売に携わった。

 デスティネーションを売るということは、滞在日数や訪問者数の増加に向けて魅力をどのように発信するかなど、様々なポイントが重要になる。以前はホテル単体の販売をおこなっていたが、それとは違った面白さを感じ、以降はアラスカ観光局とオーランド観光局の日本代表を務めた。


-グアムとの関わりを教えてください

山本 これまでグアムは、旅行で訪問する位で大きな関わりはなかった。日本代表に応募したのは、GVBが掲げる中長期計画「Tourism2020」を見て、GVBの強みと欠点をとてもクリアに分析していると思ったことがきっかけ。正直なところ、以前は成熟した市場であるミクロネシアを販売することは難しいと思っていたが、Tourism2020を見て私もチャレンジしてみたいと思った。

 グアムのことについてはまだ勉強中ではあるが、ミクロネシアは「安近短」のイメージが強いと思う。しかし、現在は旅行代金も上がってきており、きちんとグアムの魅力を発信しないと「この値段なら、ハワイに行こう」などと、競合デスティネーションに負けてしまう。「これだけの料金を払っても、グアムは行く価値がある」ことをしっかり発信して、現在のイメージとのギャップを埋める必要があると思う。