旅行業・観光業DX・IT化支援サービス

関西エアポート、初年度黒字で飾る、訪日増が寄与

 関西エアポートは12月8日に第1期会計年度(2015年12月1日~16年9月30日)の連結決算を発表し、初年度を黒字で飾ったことを明らかにした。営業収益は891億円、営業利益は195億円、経常利益は115億円、当期純利益は75億円。訪日外国人旅行者の増加などが寄与した。同社代表取締役社長CEOの山谷佳之氏は「初めての決算が収益・利益ともに好調に推移したことを嬉しく思う」と喜びを示した。

 同社は昨年12月に、新関西国際空港との間で関西国際空港(関空)と大阪国際空港(伊丹)の運営権の移管に関する正式契約を締結。16年3月までを準備期間とし、4月1日から運営を開始した。3月までの準備経費については、7億円の営業損失、28億円の経常損失、19億円の当期純損失を計上した。

 16年度上期(4月~9月)については、営業収益は891億円、営業利益は202億円、経常利益は143億円、当期純利益は93億円で、前年同期との比較では、営業収益は実質2.9%増、経常利益は実質2.6%増となった。営業利益と当期純利益の比較については公表していない。

 上期の貨物機を含む航空機の総発着回数は、4%増の16万回。関空は韓国や台湾などアジア方面の国際線旅客便が増加したことで、発着回数は過去最高となる7%増の9万回となった。伊丹は1%増の7万回とほぼ前年並みだった。

 上期の総航空旅客数は5%増の2030万人。このうち関空は国際線の外国人旅客数が増加したことで7%増の1281万人となり、過去最高を記録した。伊丹は2%増の750万人で、2年ぶりに前年を上回った。

 なお、関空エアポートでは航空需要の増加をふまえ、2020年度までの5年間に渡る設備投資を実施する予定。総額932億円を費やし、関空の第2ターミナルビルの拡張や、伊丹のターミナルビルの改修などを計画しているという。