石和温泉「ホテル花京」、運営企業が民事再生、営業は継続

  • 2016年10月17日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、山梨県笛吹市石和温泉の「ホテル花京」の運営企業である大和商事が10月11日、甲府地方裁判所へ民事再生法の適用を申請し、同日に保全命令を受けた。負債総額は17億3800万円。

 大和商事は1986年からホテル花京を運営していたほか、もともとは金融業や不動産賃貸を手がけ、貸金業としては県内最大手であったという。1997年7月期の売上高は約18億2000万円であったが、過払い金返還請求への対応で採算性が悪化し、2015年7月期には3億2800万円にまで落ち込んだ。

 ホテル花京と不動産賃貸の利益で金融業の赤字を穴埋めしていたが、金融機関や出資者への返済の見通しが立たなくなったため民事再生法の適用申請に至ったという。

 ホテル花京は引き続き採算を取ることができているため、営業を継続する考えだ。