ジカ熱に注意 厚労省が呼びかけ

 厚生労働省は、中南米で流行しているジカウイルス感染症(ジカ熱)への注意を促している。8月にブラジル・リオデジャネイロ五輪が開かれることで南米への渡航者が増えることが予想されており、渡航者やその周辺の人へジカ熱への正しい理解を求めている。

 同省によると、ジカ熱は蚊を介して感染する。軽度の発熱や発疹、結膜炎、頭痛の症状が、蚊に刺されてから2-12日後に出るとされる。感染しても約8割が発症せず、発症しても気付きにくいと言われるが、妊婦の感染はお腹の赤ちゃんに影響が出ることで知られ、より注意が必要だ。蚊の活動時期の目安は5月中旬-10月下旬ごろまで。

 中南米など流行地域への渡航の際、注意することは、とにかく「蚊に刺されないこと」。有効なワクチンはないため、これが一番の自衛策となる。肌の露出を抑える、虫よけスプレーを塗布する、室内でも蚊取り器や蚊取り線香を使うなど対策を取る必要がある。

 世界保健機関は、流行地への渡航者は、帰国後約2カ月は避妊具を使用するなどの勧告を行っている。

 同省では国内でも蚊対策を行うよう促しているが、「国内で患者が出ていない中で、過度な警戒は不要。状況に合わせた対策が大切」と呼びかけている。

 詳しくは同省HP「ジカウイルス感染症に関するQ&A」へ。

 (16/06/09)


情報提供:トラベルニュース社