米レンタカー予約サイトが日本でサービス開始、BtoBも
レンタカーの一括検索・予約サイトを運営する米国のRentingcarz.comは、4月1日から日本でのサービス提供を開始した。長年ダラーレンタカーの総代理店を務めてきたアクセスを日本と韓国における総販売代理店に指名し、日本語サイトを開設。このほど来日した最高経営責任者(CEO)のグレース・ビジャマジョール氏は本誌の取材に応え、一般消費者向けと旅行会社向けの2つの事業で日本市場の需要を獲得する考えを説明。「1年間で検索・予約サイトのトップに立つ」と明言した。
同社は2012年に米国のマイアミで設立し、契約レンタカー会社はハーツレンタカー、エイビスレンタカーなど世界の大手レンタカー10数社に上る。すでに中南米16ヶ国、中東8ヶ国に進出しており、日本と韓国はこれらに続く新たな市場として開拓する方針。
日本語サイトでは、当面はハワイ、グアム、米国本土など人気の高い旅行先のレンタカーを取り扱い、その後は今夏を目途に欧州、豪州、ニュージーランドなどの取り扱いも開始する。日本語サイトで手配できるレンタカー会社は、知名度の高い7社から8社程度に絞り込むことで、ユーザーが選択肢の多さに迷わされないようにし、予約プロセスを簡素化する。
検索結果は最低料金を横並びで見やすく表示し、簡単な操作で予約できるよう配慮。支払いは予約時払いと現地払いから選択できる。料金は基本的なものに加えて、日本市場のニーズにあわせた保険込みの料金なども用意。そのほか、カスタマーサポートはアクセスの日本国内のスタッフが日本語でおこなうなど、日本人利用者にとって利便性の高いサービスを提供することで需要を取り込む考え。そのほか見積もりにも対応する。
また、同社は旅行会社などに向けたBtoBのレンタカー手配支援サービス「Agentcars」も提供しており、同様に日本市場に訴求する。同サービスはRentingcarz.comの予約機能を、旅行会社のウェブサイトに組み込むもの。海外のレンタカー手配については手続きの煩雑さから、これまで旅行会社は積極的に取り扱ってこなかったが、専用の検索ボックスやウィンドウを提供するなど3種類のサービスを用意して、旅行会社経由の予約を拡大する。セットアップ費用は原則として同社が負担する。同社の売上高に占めるBtoB事業の割合は、3割程度を占めるという。
ビジャマヨール氏は、同社の15年の予約件数が前年比100%増、売上高については120%増と順調に成長していることを伝えた上で、19年までにライバルであるプライスライングループのRentalcars.comを抜き、オンラインのレンタカー予約サービスでトップシェアを獲得する考えを説明。日本市場についても機能面やサポート体制での優位性や、保険付き商品などのサービスにより「1年でトップに立つ」と自信を示した。