アマデウス、業務渡航で新商品、スマホで危機管理-予約効率化も

  • 2015年11月25日

アマデウス・ジャパン代表取締役の大竹美保氏  アマデウス・ジャパンは11月25日、都内で業務渡航セミナー「Amadeus Solution EXPO 2015『出張手配再考デー』」を開催し、日本市場に導入する新たなサービスを紹介した。同セミナーではモバイル機器やそのGPS機能などを活用した危機管理ソリューション「Amadeus Mobile Messenger」、空席照会などで特定の航空会社を優先表示できる「Amadeus Air Preferences」と航空券の交換発行に加えて、取消処理を自動化するサービス「Amadeus Ticket Changer(ATC)」の新機能を説明。旅行会社での利用促進に向け、危機管理対策や業務効率の改善などにおけるメリットを訴えた。登壇した代表取締役の大竹美保氏は「自然災害やテロなどに直面した際、お客様にアマデウスがどのような形でITソリューションを提供し、お手伝いできるか」を紹介したい旨を語った。

東日本営業部の安岡宏樹氏  「Amadeus Mobile Messenger」では、旅行会社や企業の管理者向けに、出張者の位置情報や危険情報を提供。出張者の位置情報を地図上に表示する「マップユーザーインターフェース」では、出張者名や会社名、航空会社名、便名などでフィルタリングが可能になる。さらに、特定の地域にいる出張者をまとめて選択し、同様の情報を一斉に配信することも可能。海外安全情報を配信するデンマークのリスクライン社や航空会社の運航状況を配信する米国のフライトスタッフ社と提携して、最新の情報を提供する。

セミナーではデモも実施。写真は「マップユーザーインターフェース」  同システムではスマートフォン用のアプリも用意しており、旅行会社や企業は出張者との間で、メールやSMSなどによる安否確認や情報の送信などが可能。アマデウス・ジャパン東日本営業部の安岡宏樹氏は、リアルタイムで双方向のコミュニケーションを取ることができ、危機管理対策を強化できる点をメリットとして挙げた。

東日本営業部の武石佳奈子氏  「Amadeus Air Preferences」では、空席やスケジュールおよび時刻表の照会の際に、画面上に推奨する航空会社のフライトを各社のニーズに合わせて優先的に表示する。東日本営業部の武石佳奈子氏は、企業が出張規定で優先的に利用したいと考えている航空会社を上位に表示できる旨を説明。特定の経由地を避けることなども可能といい、企業のニーズにあった検索を簡単におこなうことができるため、予約の効率が高まる点を強調した。優先順位は旅行会社の管理者などがあらかじめ設定するため、予約や発券のスキルがそれほど高くないスタッフにも分かりやすいという。

東日本営業部の小菅俊幸氏  さらに、セミナーではATCの新サービス「ATC Refund」を紹介。ペナルティ料金の計算を自動でおこなうため、払い戻しを3つの行程で簡単にできることを説明した。同営業部の小菅俊幸氏は、全航空券の約10%で変更や取消が発生すると説明。企業は予約変更や取消に対するサービスの質の高さを重要視する傾向があると指摘し、同サービスにより業務を効率化し、顧客に迅速に対応できる点をアピールした。

 加えて、旅行者や出張者向けの新たなウェブサービス「ATC Shopper」についても説明。ウェブサイト上で旅行者自身が発券後の変更や払い戻しをできるサービスで、OTAなどをターゲットに訴求していく考え。利用する場合はシステム同士を接続するためのシステム開発が必要となる。