ツアーグランプリ、大臣賞は温泉ヘルパー手配ツアー、国内商品が初受賞
日本旅行業協会(JATA)と日本旅行作家協会(JTWO)のメンバーで構成するツアーグランプリ2015実行委員会は9月26日、「ツーリズムEXPOジャパン2015」の会場内で「ツアーグランプリ2015」の表彰式を開催した。最優秀賞の国土交通大臣賞は、東広島市の昭和観光社による国内旅行商品「心の翼 温泉入浴・現地ヘルパー手配ツアー」が受賞。健康上の不安から、旅行に行きたくても行きにくいと感じている高齢者を後押ししたことが高い評価を獲得した。
「ツアーグランプリ」は旅行業における企画力とマーケティング力の向上、「観光立国」の施策への寄与を目的に、優れた募集型および受注型の企画旅行商品を表彰する制度。今年は海外旅行77件、国内・訪日旅行36件の計113件の応募があった。JATA副会長の丸尾和明氏によると今回の応募数は過去2番目の多さで、海外は減少したものの、国内・訪日部門は倍増したという。国内旅行商品が最優秀賞を受賞したのは今回がはじめて。
「心の翼(温泉入浴・現地ヘルパー手配ツアー)」は国内の観光地で食事や温泉を楽しむ、高齢者向けの旅行商品。旅行中に感じる不安や負担をなるべく軽減するため、移動の際は階段を一切使わず、温泉に入浴する際には有料で現地のヘルパーの介助をつける。昭和観光社代表取締役の平森良典氏は受賞記念の挨拶で「お客様や日本社会に笑顔が溢れて、健康増進に繋がる一助となりたい」と抱負を語った。
授賞式では、松本大学名誉教授の佐藤博康氏が受賞作品について講評。いずれも「何を目的に旅行をするのかというメッセージ性」が共通して備わっていたと評価した。そのほか「ツアーグランプリにはすべての旅行会社が応募するべき」と述べ、旅行会社に対しては来年以降の積極的な応募を求めた。
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