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JTB、14年度は営利減も経利・純利伸長-団体など寄与

  • 2015年5月31日

(左から)経営企画部長の金子和彦氏、旅行事業本部長の細野顕宏氏、財務部長の木村岳志氏 ジェイティービー(JTB)グループの2015年3月期(2014年4月1日~2015年3月31日)の連結業績で、売上高(総額)は前年比1.4%増の1億3239億7300万円となった。海外旅行はルックJTBなどが欧州や中東での政情不安、円安などにより苦戦したものの、国内旅行などは堅調または好調に推移した。利益面では、営業利益は仕入原価の上昇や事業への先行投資などにより17.5%減の111億3000万円に。一方で、経常利益は円安による為替差益の計上で21.1%増の186億8800万円で2割増となり、当期純利益もサンルートの売却益などで94.3%増の147億4400万円とほぼ倍増。ともに分社化後の最高益を更新した。

 5月29日の決算発表会見でJTB取締役旅行事業本部長の細野顕宏氏は、円安の影響などにより宿泊施設などの仕入れ環境が悪化している状況を説明。取締役経営企画部長の金子和彦氏は、好条件を結べる宿泊施設などへの「集中送客」に注力して、難局を乗り切りたい考えを示した。取締役財務部長の木村岳志氏は、営業利益の落ち込みについては「為替変動が大きな要因」との見方を示し、現在の経営実態をより的確に表す指標として経常利益を重視する考えをアピールした。

 旅行売上高のうち、海外旅行は0.7%減の5282億400万円、国内旅行は0.3%増の5758億5600万円、訪日旅行や海外発海外などの国際旅行は39.1%増の986億2200万円だった。商事、出版、イベントなどその他の事業は5.0%減の1212億9100万円。売上原価は、海外旅行は1.0%減の4152億9900万円、国内旅行は0.7%増の4604億4600万円、国際旅行は42.3%増の804億700万円となり、その他事業を含めた合計は2.1%増の1兆531億5800万円となった。

 その結果、売上総利益は海外旅行が0.2%増の1129億500万円、国内旅行が1.4%減の1154億1000万円、国際旅行は26.4%増の182億1500万円。その他事業を含めた合計は1.0%減の2708億1500万円。販管費は0.2%減の2596億8500万円だった。

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