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日本航空、燃油サーチャージ条件変更、円建てで実質値上げ

  • 2015年2月7日

 日本航空(JL)は2月6日、2015年度(2015年4月~2016年3月)の燃油サーチャージ適用条件表を発表した。従来は米ドル建てで区分していた適用ゾーンを、日本販売分については円建てに改定。燃油サーチャージがゼロになるシンガポールケロシン市況価格については、1バレルあたり60米ドルから6000円に変更された。

 現在の為替レートでは60米ドルは約7000円に相当。逆に6000円は50.5米ドルであり、従来であればシンガポールケロシンが2ヶ月平均60米ドルを切った時点で燃油サーチャージの設定がなくなっていたのに対し、新条件表と現状の為替レートでは50.5米ドルまで下がるのを待たなければならなくなった。

 4月1日から5月31日の発券分については、日本発航空券の燃油サーチャージ額を現行から引き下げ。12月と1月のシンガポールケロシン市況価格は平均71.02米ドルで、同期間の為替平均1米ドル118.85円を乗じれば8441円となり新条件表の「ゾーンC」に相当。例えば設定額が最も安い韓国と極東ロシアで1000円が500円に、最も高い北米、欧州、中東、オセアニアで1万4000円が1万500円に引き下がる。

 しかし、市況価格71.02米ドルは、3月31日までの現条件表では70米ドル以上80米ドル未満の「ゾーンB」。このゾーンでは韓国・極東ロシアが300円、北米などが7000円となるため、少なくとも現在の為替レートであれば現条件表からは実質的な値上がりとなることがわかる。

 JLでは今回の決定について、今後の為替の変動の可能性を考慮した上で設定したものと説明。円建てに変更したことについては、日本市場の利用者に対して分かりやすさが増すとしている。

▽JL、燃油サーチャージ額(2015年4月1日~5月31日)
路線/改定後/現行
韓国、極東ロシア/500円/1000円
中国、台湾、香港/2500円/3500円
グアム、フィリピン、パラオ、ベトナム/3000円/4000円
タイ、シンガポール、マレーシア/4500円/6500円
インドネシア、インド、ハワイ/6000円/8500円
北米、欧州、中東、オセアニア/1万500円/1万4000円