羽田米国線、DLシアトル枠を再配分も-運輸省が運航計画募集
米国運輸省(DOT)は現地時間12月15日、デルタ航空(DL)が所有する羽田の発着枠2路線の発着枠のうち1路線分について再配分の是非を検討するため、同枠の利用を希望する航空会社から運航計画を募集すると発表した。
DLは現在、羽田からロサンゼルスとシアトルに運航しているが、シアトル線は冬ダイヤでほぼ運休しているところ。これに対してアメリカン航空(AA)とハワイアン航空(HA)が先ごろ、羽田/シアトル線の発着枠を没収し再配分するようDOTに要請していた。
DOTは今回の発表でこれらの要請に対して、DLのシアトル線を維持するべきか、あるいはその他の路線に再配分するべきか公益性の観点から検討すると説明。DLが別都市への就航を申請することも可能だ。
運航計画の申請書には、就航を希望する路線、運航開始日、スケジュール、便名、機材、想定される公益性などを盛り込むよう求める。また、季節運航便の場合は運航期間などの詳細情報の提出も義務付け、さらに使用する機材がすでに受納済みか発注段階か、1年間で使用することになる燃料はどの程度かといった詳細な情報も申請書の条件とした。
再配分の検討時に重視する点は「米国の公益を最大化すること」。旅行者など利用者のニーズを満たす結果をもたらす提案であること、市場の構造や競争環境に対する影響の有無や程度、さらに過去の発着枠配分時における検討内容も考慮するという。
DLのシアトル線維持、または再配分の決定は2015年1月を予定する。再配分が決まった場合には、決定内容の発表から90日以内の運航開始を条件として設定。また、その後も90日間連続して使用されなかった場合、自動的にDOTに返上されるものとした。