全日空、15年6月に成田/ヒューストン線開設-東南ア2路線増便も
全日空(NH)は2015年夏ダイヤで、成田の国際線ネットワークのさらなる拡充をはかる。6月には成田/ヒューストン線を新規開設し、成田/シンガポール線を1日2便に増便。8月からは成田/バンコク線を1日2便に増やす計画で、関係当局への申請・認可が前提だ。航空券の予約・販売は12月17日から開始する。
NHでは、今春に羽田発着の国際線を大幅に拡充し、内際の乗継利便性を向上させることで羽田での国内ハブ空港機能の充実をはかってきた。また、ユナイテッド航空(UA)とのジョイントベンチャー(JV)を活用し、成田で北米/アジア間の相互乗継の利便性を考慮したダイヤで運航。成田での国際ハブ空港機能を充実させており、首都圏各空港の長所を活かした「デュアルハブモデル」を推進してきた。15年夏ダイヤでは成田の国際線ネットワークの拡充に力を入れ、国際ハブ空港としての機能強化をめざす。
15年6月12日には、成田/ヒューストン線に1日1便で就航。NHとして北米9路線目となる。ヒューストンはUAにとって、米国南部唯一かつ北米最大規模のハブ空港。UAはヒューストンから米国南部エリアや中南米に幅広いネットワークを有しており、成田/ヒューストン線の就航により、日本とアジアから米国南部エリアや中南米へのアクセス利便性が向上するという。
NH広報室によると、ターゲットは日本、アジア発のヒューストン、中南米への需要で、日本発についてはヒューストンには日系企業が多く進出しており、中南米には生産・営業拠点として日本からの投資が拡大していることから、ビジネス需要が多い見込み。ロードファクターは7割以上をめざす。
運航スケジュールは成田発が11時15分、成田着が15時20分。同区間はUAが14年冬ダイヤ時点で1日1便を運航しているが、冬ダイヤ時点では成田17時発、15時50分着。夏ダイヤは現時点では不明だが、UAがこのまま継続するとすれば成田発は異なる時間帯となる。運航機材はボーイングB777-300ER型機でファーストクラス8席、ビジネスクラス52席、エコノミークラス190席の計250席。
また、NHではヒューストン以遠の路線でUAとコードシェアを実施。米国南部エリアではオーランド、マイアミ、ニューオーリンズ、ナッシュビルなどの19路線、中南米ではメキシコのメキシコシティ、グアダラハラ、モンテレイ、アグアスカリエンテス、カンクン、レオン、ケレタロの7路線でUAとのコードシェア便が利用可能だ。また、成田着後の乗継を見ると、シンガポール、バンコク、ホーチミンなどアジア12路線と乗り継げる。
NHではヒューストン線において、UAとの共同運賃である「エコ割」「ビジ割」などの各種割引運賃を設定。就航を記念し、期間限定で特別運賃を用意した。「ビジ割」の記念運賃は往復35万5000円から、「エコ割」記念運賃は5万5000円から。燃油サーチャージは別途徴収する。販売期間は12月17日から15年1月31日、設定期間は15年6月12日から7月16日。対象路線はアメリカ本土とメキシコ・カリブ・中南米で、3日から14日の旅行で利用できる。
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▽訂正案内(2014年12月12日 10時20分 編集部)
訂正箇所:2ページ目 第3段落第2文
誤:同じスターアライアンスに所属するヴァージン・アトランティック航空(VS)が・・・
↓
正:ヴァージン・アトランティック航空(VS)が・・・